
お探し物は図書室まで
今まで青山さんの本は数冊読んで、どれも面白かったけれど、もしかしたらこれが現在一番かもしれない。
良い本。とても暖かい内容で、こんなお話を書ける青山さんってやっぱり凄い作家さんなんだなーとしみじみ感じました。
お探し物は図書室までには短編が5つ入っています。
最終章で、あれ?この人、あ! という繋がりがあって楽しいです。
注意 ★以下ネタバレ★
・大学進学時に田舎から東京に出て来てエデンで就職(そこしか受からなかったから)婦人服販売員として働いているけど、今の仕事に満足してない。転職を考えている。眼鏡屋さんで働いている男性に好い印象を持っている。
クレーマー気味のお客さんの接客で、母親位の年代の先輩パートさんが上手く対応してくれて無事解決。
・安定する会社の経理で働く35歳の男性。シーグラスを拾った事で出会った10歳年下の彼女がいる。彼女は実家暮らしで生活に余裕があるので自分の身の上と比較して羨ましく感じる事も。
彼が若い頃骨董店で出会ったスプーン。お店の人とも親しくなり、いつかアンティークショップを開くのが夢だった。
この会社で毎日働いてるとイヤになるのも解るなあ・・、会社の上司が頼りなく見えたけど、社長にちゃんと言ってくれて濡れ衣が晴れて良かった。それにしてもお偉いさんの姪だからってやる気もなく嘘をつく社員、ユルセンな!
これからダブルワークというのもどんどん増えて行くのかな。
・腕の良い雑誌編集者だった40歳が、37で出産し職場復帰したら楽な別の部署に移動されてしまって意気消沈。とはいえ、その楽な部署でさえ、保育園に通う一人娘と家事と仕事の両立でへとへと。
元部署で自分がかつて頑張って企画した連載小説がヒットし、担当作家さんとも良い関係だったのに、現在は別の女性が引き継いでいる。
その作家さんと久しぶりに会う機会がある日、子供が熱を出して行けなくなる・・・。
でも後日、その作家さんがランチに誘ってくれて話すシーンで涙。なんて良い作家さんなんだー。
転職を考え、あっという間に(眼鏡屋で現在働く諒君が以前ハード過ぎる会社(出版業界と繋がる製作)で働いていたコネクションで)トントン拍子に大成功!
今の職場は最高。子供を連れて行ってもいい。(こんな天国みたいな会社があったら、みんな入りたいよなあ、と少々思ったけど)
・ニート30歳、実家暮らしで、就職もせずにいる。
母親から、おつかいを頼まれ行った先(コミュニティセンターと図書館)で運命の出会い!
なんと、そこで1年契約だけど働き始めるし、図書館にある図鑑でインスピレーションが湧いてまた絵への情熱を思い出す。
久しぶりに行く羽目になった学生時代の未来への手紙で、忘れていた当時の自分の希望、そして目立たない同士だったとある小説家希望の友人との再会。後に彼が上の出版社編集の女性が是非に一緒に仕事をしたい!と思った作家さんの様子♪
ラストはお給料とお花をおかあさんに渡すシーン。これはもう・・・涙、涙。
・定年退職後、趣味も無く、コミュニティセンターに碁の教室に通うことにするが・・・
妻はPC教室の先生をやっている(1つめのお話に登場する)
彼ら夫婦の住むマンションの管理人は、夜逃げしたと思われていたアンティークショップのオーナーさん! 別に夜逃げじゃなかったんだね。良かった。
印象に残ったのは、お菓子を例に最後に2つ残ったものは残り物じゃない、ってところ。
いやー、すごく良かったわ。
前向きになる、頑張ってみようかな、って一歩踏み出す人の背中を押すようなお話でした。
本屋大賞2位かー、それも解るな。ほぼ5つ★
青山さんって色々苦労されて来て今があるんだろうなー、色々な経験をしているから書けるんだろうなーと思っていたけれど、やっぱりそうだったんですね。
応募しまくっていたけど目が出なかった年月、子育て等で書けなかった時期が長かった分、書きたいもののストックを一杯お持ちなのかも。
これからも彼女の作品が楽しみだし、応援したい作家さんです。
未読の彼女の他の作品も読んでみようっと。
そうそう、彼女が過去手掛けて来た雑誌とは、扶桑社で「caz」というOL雑誌、kkベストセラーズで「vita」というファッション雑誌とのこと。
好書好日 こちら
幼少時代からずっと彼女の人生や読んで来た本影響された人等がインタビューで。
とても読み応えがあって、なるほどー、こうして作家青山さんが出来上がったんだー、あの人とこんな繋がりがあったんだ!ととても興味深かったです。(桜木紫乃さんや、石井ゆかりさん、林真理子さん 等)

お探し物は図書室まで 2020
青山美智子さんの他の本の感想
「赤と青とエスキース」
「鎌倉うずまき案内所」
今まで青山さんの本は数冊読んで、どれも面白かったけれど、もしかしたらこれが現在一番かもしれない。
良い本。とても暖かい内容で、こんなお話を書ける青山さんってやっぱり凄い作家さんなんだなーとしみじみ感じました。
お探し物は図書室までには短編が5つ入っています。
最終章で、あれ?この人、あ! という繋がりがあって楽しいです。
注意 ★以下ネタバレ★
・大学進学時に田舎から東京に出て来てエデンで就職(そこしか受からなかったから)婦人服販売員として働いているけど、今の仕事に満足してない。転職を考えている。眼鏡屋さんで働いている男性に好い印象を持っている。
クレーマー気味のお客さんの接客で、母親位の年代の先輩パートさんが上手く対応してくれて無事解決。
・安定する会社の経理で働く35歳の男性。シーグラスを拾った事で出会った10歳年下の彼女がいる。彼女は実家暮らしで生活に余裕があるので自分の身の上と比較して羨ましく感じる事も。
彼が若い頃骨董店で出会ったスプーン。お店の人とも親しくなり、いつかアンティークショップを開くのが夢だった。
この会社で毎日働いてるとイヤになるのも解るなあ・・、会社の上司が頼りなく見えたけど、社長にちゃんと言ってくれて濡れ衣が晴れて良かった。それにしてもお偉いさんの姪だからってやる気もなく嘘をつく社員、ユルセンな!
これからダブルワークというのもどんどん増えて行くのかな。
・腕の良い雑誌編集者だった40歳が、37で出産し職場復帰したら楽な別の部署に移動されてしまって意気消沈。とはいえ、その楽な部署でさえ、保育園に通う一人娘と家事と仕事の両立でへとへと。
元部署で自分がかつて頑張って企画した連載小説がヒットし、担当作家さんとも良い関係だったのに、現在は別の女性が引き継いでいる。
その作家さんと久しぶりに会う機会がある日、子供が熱を出して行けなくなる・・・。
でも後日、その作家さんがランチに誘ってくれて話すシーンで涙。なんて良い作家さんなんだー。
転職を考え、あっという間に(眼鏡屋で現在働く諒君が以前ハード過ぎる会社(出版業界と繋がる製作)で働いていたコネクションで)トントン拍子に大成功!
今の職場は最高。子供を連れて行ってもいい。(こんな天国みたいな会社があったら、みんな入りたいよなあ、と少々思ったけど)
・ニート30歳、実家暮らしで、就職もせずにいる。
母親から、おつかいを頼まれ行った先(コミュニティセンターと図書館)で運命の出会い!
なんと、そこで1年契約だけど働き始めるし、図書館にある図鑑でインスピレーションが湧いてまた絵への情熱を思い出す。
久しぶりに行く羽目になった学生時代の未来への手紙で、忘れていた当時の自分の希望、そして目立たない同士だったとある小説家希望の友人との再会。後に彼が上の出版社編集の女性が是非に一緒に仕事をしたい!と思った作家さんの様子♪
ラストはお給料とお花をおかあさんに渡すシーン。これはもう・・・涙、涙。
・定年退職後、趣味も無く、コミュニティセンターに碁の教室に通うことにするが・・・
妻はPC教室の先生をやっている(1つめのお話に登場する)
彼ら夫婦の住むマンションの管理人は、夜逃げしたと思われていたアンティークショップのオーナーさん! 別に夜逃げじゃなかったんだね。良かった。
印象に残ったのは、お菓子を例に最後に2つ残ったものは残り物じゃない、ってところ。
いやー、すごく良かったわ。
前向きになる、頑張ってみようかな、って一歩踏み出す人の背中を押すようなお話でした。
本屋大賞2位かー、それも解るな。ほぼ5つ★
青山さんって色々苦労されて来て今があるんだろうなー、色々な経験をしているから書けるんだろうなーと思っていたけれど、やっぱりそうだったんですね。
応募しまくっていたけど目が出なかった年月、子育て等で書けなかった時期が長かった分、書きたいもののストックを一杯お持ちなのかも。
これからも彼女の作品が楽しみだし、応援したい作家さんです。
未読の彼女の他の作品も読んでみようっと。
そうそう、彼女が過去手掛けて来た雑誌とは、扶桑社で「caz」というOL雑誌、kkベストセラーズで「vita」というファッション雑誌とのこと。
好書好日 こちら
幼少時代からずっと彼女の人生や読んで来た本影響された人等がインタビューで。
とても読み応えがあって、なるほどー、こうして作家青山さんが出来上がったんだー、あの人とこんな繋がりがあったんだ!ととても興味深かったです。(桜木紫乃さんや、石井ゆかりさん、林真理子さん 等)

お探し物は図書室まで 2020
青山美智子さんの他の本の感想
「赤と青とエスキース」
「鎌倉うずまき案内所」
青山さんの初読み作品でした。
さゆりさんのインパクトも引き込まれますが、選書も、プレゼントする羊毛フェルトも的を得ていて魔女なのかななんて思いながら読んでいました^^
読んでいるこちらも元気づけられる素敵な物語でした。
未だに、羊毛フェルトを見ると小町さんを思い出してしまいます(笑)。
こういう図書室があるならつい入り浸ってしまいそうだなぁ、私も人生のアドバイスもらいたいなぁと思いました。
とっても良いお話でしたね。
私ったら、司書のさゆりさんの事を感想に書きそびれてしまいました。
プレゼントする手作り小物、一杯作るのお金も時間もかかって大変ですよね
青山作品、まだ読んだ事がないのがあるので、これから読んで行きたいと思います。
私ったら、司書さんの事を感想に書きそびれてしまいました。
首がなくてガタイが良くて白くて・・って風貌は私もマツコの事がちょっと浮かびました。
私は「赤と青のエスキース」が青山さんの中で一番好きですが・・・
本書も好きですよ。
「赤と青のエスキース」も好きです。あちらも確かほぼ5つ★をつけた記憶が・・・。
確かに青山さんの小説、上手く行き過ぎな展開がある傾向ですね。
ひねくれ屋なので、ついそういう処が気になっちゃうんですが、それでも私も好きです。
悲しいラストよりも、やっぱりハッピーエンド等で明るい気持ちで読み終える方が良いな。