僕とあなたの未来日記II

朝目覚めるとそこは雪国だった。

とりあえずいつも通りシャワーを浴びる。
シャンプーをしている最中に、背後に誰かからの視線を感じる。
振り向くが誰もいない、はずだった。
後には背中に羽を生やしたおじさんが座っていた。
どうしていいか分からなかったので、とりあえず会釈をする。
向こうも戸惑いながら会釈を返してきた。

シャワーを終え、髪を乾かしながら朝食の準備をする。
朝食はいつもどおり、牛乳とフレークとカツ丼。
朝から栄養つけないと、仕事に身が入らないからな。

食事を持って居間の扉を開けた。
背中に漢字で「羽」と書いたおじさん4人がいっせいにこちらを見る。
揃ってスマブラXをしていたらしい。皆、ピクミンを使用していた。
邪魔をしては悪いなと思い、扉を閉め、キッチンで朝食を済ませる。

外に出る準備が済んだので、家を出ようと靴を履く。
その時、家のチャイムが鳴った。
誰だろうと扉を開ける。しかし、チェーンがなぜか掛かっていて少ししか開かない。
少し開いた扉からは、「羽」と書かれたマスクをしたおじさんが外の景色を見せないかのように縦一列に並んでいた。
外に出てはいけないんだというメッセージだと思ったので、外に出る事をやめた。

今日は会社を休んだ方がいいのだろう。
とりあえずもう一度寝ようと寝室に向かう。

寝室の扉を開けると、「羽」と書かれた看板を持ったおじさんが笑いを堪える様な顔をして立っていた。自分が看板の文字が読み終わったと同時に、家中が笑い声でつつまれた。

自分は考えるのを止めた。