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混凝土に咲く花のように


海外旅行記や国内旅行記など、数々の旅行記を連載中!
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ペルー旅行記 ウロス島

2007年03月02日 | ペルー旅行記
船は再び陸地を離れ、トトラと呼ばれる葦の生い茂る水面を走る。
しばらくするとちらほら家が見え始め、ウロス島へと到着した。

特別これといって見るべきものはないのだが、この島には他の島とは明らかに異なった点があった。
船や家だけでなくこの島自体が驚くべきことにトトラでできているのである。

足を一歩島へ踏み出すと、僅かながら沈んだような錯覚に囚われたのだが、そんなはずはない。
島は腐って沈まないように常に新しいトトラを積み重ね長年もの間生活してきたのである。

ウロス島はひとつの大きな島だと思っていたが、考えて見れば浮島なのだ。
そんなに大きな島を作る必要がない。
40近くある島を全て総称してウロス島と呼ぶのだろう。

母親は昼飯を作り、子供達はその周りを元気よく走り回っていた。
時折近づいてきては、首飾りや葉書を買わないかと声を掛けてくる。
その無邪気な様子を見ているととても微笑ましいのだが、少し残念なのは家の中にテレビがあったことだった。

彼らもまた伝統的な生活をしている訳ではなく、現代の文明社会の中にいるのだ。
人々の生活は豊かになったのだが、結局この島も観光のための手段になってしまっているのだなと感じる。
我々は世界中の至るところへ旅行することができるようになったが、そのことが彼らの生活に少なからず変化を与えていると考えると何だか虚しかった。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (えじぷしゃん♪)
2007-03-03 15:14:29
連れて行かれた島はトトラの家だったけれど、
他の島はトタンでできている家がありました。
トトラ舟の中にはペットボトルを入れていたり・・・
観光客は伝統的な生活を見たい、
逆に現地の人は現代文明の便利な生活をしたい、
その為には伝統的な生活を“見せる”のでしょうね。
私だって便利な生活の方がいいもん・・・
と考えると、本当に複雑な気分になりますね。
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Unknown (こか)
2007-03-04 22:47:08
そうですね。
結局日本も欧米化した訳だし、また片一方で昔の文化も残っているし。
そんな感じになるのかな。
まぁ便利が一番だけど、個性がなくなるのがいまいち面白くないな。
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