3/28、労働法教育シンポジウムを開催しました！

去る３月２８日、京都教育文化センターにて労働法教育をテーマとしたシンポジウムを開催しました。ゲストは立命館大学法学部教授の吉田美喜夫さん、京都府立高校教諭の原田久さんでした。ディスカッションも含め、労働法教育を進めていく中で取り組むべき様々な論点が出されました。

吉田さんは、わかりやすい労働法教育の必要性を認めながらも、労働法の理念がおざなりになって知識が極端にマニュアル化されてしまうことへの懸念を示されていました。雇用されるということは労働者と使用者の契約関係であるということに基づいて、自分の権利を主張していくことが重要だと指摘されていました。

また、POSSE代表・今野が執筆した『マジで使える労働法』が単なるマニュアル本ではなく、既存の法律やルールにとどまらず、そこから社会的な規範、「道徳」を実現していくという記述があることを評価されていたのが印象的でした。

原田さんは、定時制高校で自分が担任だった卒業生の進路を４年にわたり追跡していた例から、いまの若者を囲む労働環境の劣悪さや、そうした情況に対応できるようになるための労働法を含めた総合的な教育の必要性を訴えていました。

さらに、京都府が実践しようとしている高卒未就職者への職業訓練の制度についても、就職につながるのかが未知数だということで懸念を示されていました。

京都POSSE準備会では、労働法セミナーの開催や労働法教育、パンフレットの配布・改訂作業などを通して労働法教育の事業を無料で行っていく予定です。
そのなかで、学生の多い京都で、教育者やNPOなどが連携して労働法教育や労働相談を行っていくことの必要性を、今回のシンポジウムでは確認することができたと思います。

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