日本の社会保障はなぜ手薄いのか?
1980年代ごろの構造改革以来、社会保障費の抑制が大きなテーマになってきました。
しかしもともと日本では社会保障がそれほど整備されてきませんでした。表1のように、日本の社会支出はヨーロッパと比べて低く、特に家族、失業などの分野でそれが顕著です。
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表 1 政策分野別社会支出の対GDP比の国際比較(2009年度)
国立社会保障・人 . . . 本文を読む
新歓ブログ第2弾
3分でわかる生活保護!
少ない不正受給、少ない受給世帯
テレビや新聞報道では連日「不正受給」の報道が続いていますが、厚労省によれば不正受給額は2011年度で年間173億1299万円、全体に占める割合はわずか0.5%しかありません。しかもその多くは悪意があったとは言えない事例です。
一方、日本の生活保護基準以下の世帯数のうち、実際に保護を受給している世帯の割合(捕捉率)は . . . 本文を読む
新歓ブログ第一弾
3分でわかるブラック企業!
ブラック企業とは?
ブラック企業とは、単に法律違反を繰り返す企業のことではなく、若者の大量採用・大量離職を繰り返すことで利益をあげている企業のことを指しています。ブラック企業は、最初から若者を使い捨てる目的であるにもかかわらず、正社員(=無期雇用)として雇っているところが特徴的です。
ブラック企業のパターンとしては、入社後数ヶ月間に使える者だ . . . 本文を読む
『POSSE vol.18』[特集:ブラック企業対策会議]では、「海外に学ぶ労働時間規制」と題して、東京大学名誉教授・田畑博邦先生にお話を伺い、海外における労働時間の現状とこれに関する法制度との比較を通して、日本の問題点とその改善策を探っています。以下、要旨をまとめた上でレビューしたいと思います。 . . . 本文を読む
以前にも一度このブログで紹介した書籍(2012年6月)だが、再び違う観点から書評を試みたい。北九州市の生活保護行政のあり方は国の「モデル」とされていたが、実態は保護を受けられなかったために餓死者が出るほどひどいものであり、「水際作戦」と呼ばれるような違法な手段によって成り立っていた。今回はそのやり口と背景について焦点を当てる。 . . . 本文を読む