黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

イラストで見るお灸の種類2

2011-01-19 11:11:31 | 施術の説明 お灸
イラストで見るお灸の種類ということで棒灸、塩灸に続いて筒状灸。
これまた治療院でよく使用しているお灸の一つです。



こんな感じで筒内に艾(もぐさ)が詰められた形になっています。ノリやシールで施術部の肌に貼り付け使用します。
見てわかるように直接もぐさが肌に触れないため火傷への不安が少なく、「お灸はちょっと」とおっしゃる患者さんでも比較的抵抗なく使用していただけます。



実際にはこんな感じでイロイロと種類が有ります。
熱感の強い物・弱い物、持続時間の長い物・短い物それぞれ特徴が有ります。
また、右端は「せんねん灸」で厳密には台座灸というべきかも知れませんね。
常時使用するのは4種類ぐらいでしょうか?テストに使用したりして治療院においてあるものは15種ぐらい有ります。

個人的には半米粒大の焼ききりや8分灸をもっと使用したいところですが、こればかりは患者さんの意向次第です。
いらっしゃる方に負担にならないように施術方法は組み立てていくようにしています。



これは知熱灸の施術図。
拇指大や大豆大の大きさの艾炷(もぐさを形にした物)に火をつけ患者さんが熱くなりすぎないうちに取り除く施術です。
このため近くに灰皿を用意しているわけです。
患者さんに「あつい!」と言わせてしまってはダメで、「あっ・・・」という感じで途中で言葉が止まるように施術するのが大切だと感じています。
これも比較的良く用いる施術法で腰痛や神経痛などにはよく用います。

またこの知熱灸は古典で言う禁灸穴への施灸に使用することがあります。
(注 禁灸穴だからといって絶対にお灸をしてはいけないわけでは有りません)
禁灸穴のひとつでもある委中穴への知熱灸は注意は必要ですが非常に効果の高い治療法です。



最後のこれはにんにく灸の図です。
にんにく灸や生姜灸は図のように輪切りにしたにんにくや生姜の上に艾(もぐさ)を乗せ行うお灸です。
関節痛や腰痛に用いることが多いのですが、にんにくや生姜の質によって、かなりお灸の熱量が変わってきたりするため自分の治療院では現在はあまり行っていません。
下に敷くにんにくや生姜の水分量が多いと熱が伝わりすぎて火傷になりやすいためです。
かと言って分厚くし過ぎると今度は熱が通りませんし、何より一個一個のにんにくや生姜で違って来る部分が多いのでなかなか思う通りにできにくいのが現状です。

お灸で大事なのは「暖めることではなく、きちんと焼くこと」痕の残らないお灸であってもそれは変わりません。









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