大阪歴博の『浮世絵ねこの世界展』を見てきた。このところ、京アニ事件についてばかり考えていたせいだろう。私には浮世絵の猫たちが、アニメの美少女キャラクターと重なって見えて仕方なかった。 天保の改革では、奢侈(しゃし・贅沢)禁止令の一環で、役者絵・美人画が禁じられた。 天保年間(1830年-1843年)に刊行された北斎の『富嶽三十六景』と広重の『東海道中五十三次』は、浮世絵に「名所絵」という新ジャンル . . . 本文を読む
◆『シン・ゴジラ』と「鯰絵」
『シン・ゴジラ』の巨大不明生物は、最初、「生物だから」ただ移動しているだけだ。
「蒲田くん」ことゴジラ第二形態は、蒲田の街を破壊し、多数の犠牲者を出したけれど、海から川を遡上し、陸地を移動し、また海に帰っていったにすぎない。まだ歩き始めたばかりでオムツの外れない赤ちゃんが、初めて見た世界の面白さととまどいに、部屋をすっちゃかめっちゃかにしていったように見えなくも . . . 本文を読む
2012年に三里塚闘争に関して、2本のエントリを立てている。当時、反原発運動から「極左」を排除しようという対立・混乱があり、当該として若干の意見表明を試みたものだろう。
三里塚 不可視の革命
http://gold.ap.teacup.com/multitud0/1250.html
三里塚闘争の教訓
http://gold.ap.teacup.com/multitud0/976.ht . . . 本文を読む
「興味がおありでしょう」と福澤諭吉協会発行の『福澤諭吉年鑑』をご恵贈いただく。
たしかに面白そうだ。目次を引用してみる。
[I] 講演会記録
・〈新聞人ジョン・レディ・ブラック― 福沢諭吉との関わりにもふれて―〉 奥 武則
・〈近代朝鮮と福沢諭吉〉 月脚達彦
・〈近代朝鮮人の海外留学と福沢諭吉〉 崔徳壽
[II] 論文再録
・〈近代日本における平和主義と愛国心-幸徳秋水と福沢諭 . . . 本文を読む
タイムラインはすぐ流れてしまう。ブログに保存。
《ISのメンバーたちを悩ませたのはドイツ国民に歓迎される難民の写真だった》
《彼らの世界観の中核を成すものは、ムスリムとその他のコミュニティーは共存できないというものだ。だからドイツの人々が移民を歓迎している写真は彼らを大いに悩ませた。連帯、寛容、それは彼らが見たいものではない》
《どうして我々は彼らに勝たせようとする?
どうして我々は静かに軽 . . . 本文を読む
SEALDsと中核派をめぐるツイッターのテキストの争乱。遠目に眺めながらの呟きをまとめておく。 〈言葉も観念もどんどんエスカレーションして、歯止めが利かなくなり、後戻りができなくなる。これは70年代の党派テロリズムの負の教訓でもある。〉 〈「ヒロシマ・ナガサキをたたかうあなたが、〈殲滅〉という現代戦思想の用語を使うのはどうなんですか。それは帝国主義やスターリン主義と同じではないのですか」と被爆3 . . . 本文を読む
『アイラブユーゴ 1 大人編』鈴木健ほか(社会評論社)
1963年、炭鉱労働者たちの投票風景の写真(p29)に少し胸が熱くなる。60年代には地下200メートルの闇の中にもプロレタリア独裁があったのだ(もちろん、形式として)。
全ページカラー。写真を眺めながら思う。さまざまな民族の出自のサラエヴォ大学の学生たち(p107)。多言語放送のテレビスタジオ(p109)。「友愛と統一」の連邦軍の訓練風景 . . . 本文を読む
どこからでもたたかいははじめることができます-ーーなぜかといいますと、地球は円く、あなたじしんがその真ん中の点だからです。あなた、わたし。--そう、革命は常に正しいのです。生きるということは、働き、祭りを祝い、そして死ぬことです。いのちも、労働も、祭りも、そして死すら自分のものでないということが、どれほどひどいことかを知るのに、あなたが若すぎることも老いすぎたことも弱すぎるということはありません。 . . . 本文を読む
…ボストンで無差別爆弾闘争。
どんなに困難でも、米帝中枢に直接打撃を与える道を追求すべきだ、人民大衆を巻き添えにしてどうする。
戦後の共産党の武装闘争時、爆弾開発に従事した木村哲人氏の「テロ爆弾の系譜」は若い活動家にも読んでほしいところ。http://app.f.m-cocolog.jp/t/typecast/94726/92515/2564939
. . . 本文を読む
日本語の「腹を立つ」を、今の人は「頭にくる」「キレる」という。いつから日本人の意識は変わってしまったのか。
と、とある広報誌で、日本生活の長いある外国人がそう書いていたのを読んだ。
過渡的な言語表現としては「むかつき」というのもある。合田正人「サルトル『むかつき』ニートという冒険」は、ユニークな着眼だった。「嘔吐」より「むかつき」のほうが現代のロカノンであるニートたちにも通じるかもしれな . . . 本文を読む