米時間5日、NYマンハッタン・パークアベニュー沿いの自宅寝室にて首を吊って死亡したケイト・スペードさん。一夜明けた6日、夫アンディさんが生前のケイトさんや遺書についてなど真相を語った。
「私はいつだってあなたを愛しているわ。これはあなたのせいじゃない。詳しいことはダディに聞いて!」
このような遺書を13歳になるひとり娘ベアトリックスさんに残し、自ら命を絶ってしまった「ケイト・スペード ニューヨーク」創設者のケイト・スペードさん。
夫アンディさんとの間に離婚話が出ていたこと、またケイトさんの実姉レタさんが何度も精神疾患の治療を勧めていたことなどが報じられていたが、ケイトさんの死から一夜明けた6日、遺書に書かれている“ダディ”こと夫のアンディさんが沈黙を破り、真相を明かした。
アンディさんによればケイトさんは重度のうつ病を患っており、病状が悪化したのは今から6年前、ケイトさんが49歳の頃だったそうだ。
「ケイトは長年、不安障害とうつ病を患っていました。定期的に通院し薬を服用しながら、病気と向き合っていたのです。」
ケイトさんが自殺した前夜に電話で話をしたというアンディさんは、その時の彼女の様子を「元気そうな声でした」と言い、自殺をほのめかすような言動や兆候は一切見られなかったという。そのため翌日に起こった悲劇は「本当に大きなショックでした」と述べている。
一方でケイトさんの姉レタさんは『The Star』に対し、何度治療を勧めるも「ケイト・スペード ニューヨーク」のブランドイメージに傷がつくことを恐れたケイトさんが、外部に助けを求めることを頑なに拒んでいたと語っている。以前から自殺願望があった妹の死には「驚いていない」と明かしているため、アンディさんの証言とは大きく食い違っているのだ。
ケイトさんの兄アールさんによると、
レタさんは過去10年以上も家族とは疎遠になっており、2010年に亡くなった実母の葬儀にさえ姿を見せていないという。ここ数年は6人きょうだいの中で唯一、時折レタさんと連絡を取っていたのがケイトさんだったことは認めるも、今頃になって急にケイトさんについて公に語り始めたレタさんの証言を、“極めて不的確な情報”として不快感を露わにした。
なお別居報道について、アンディさんは「この10か月間、数ブロック離れたアパートに住み、ケイトと別々に暮らしていたことは事実です」と述べたうえで、ひとり娘のベアトリックスさんが両親の家を行き来したり、3人そろって休暇を過ごしていたことを明かしている。
ケイトさんが残したとされる遺書については「私を含め、家族の中で遺書の実物を目にした者はいません。メディアの報道で存在を知りました」と語るアンディさん。「娘へ宛てた大変私的なメッセージが、非情にもメディアを通じ拡散されてしまったことに驚きを隠せません」と、行きすぎた報道に思春期の娘のことを懸念する一面も見られた。
ケイトさんの最近の病状や治療に関する真偽については証言が一致しておらず多くの謎が残るが、小さなハンドバッグメーカーを世界中で愛される一流ブランドに育て上げたケイトさんの偉業を称えるとともに、心からご冥福をお祈りしたい。