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KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

丹沢・日帰りパチンコ遡行(早戸川・編)

2011年07月09日 | 沢登り

天候:のち
行程:本間沢(遡行)約2時間30分→円山木沢(下降)約1時間50分→瀬戸ノ沢(遡行)約1時間40分 【単独】
 本間橋7:50-本間沢F9トイ状15m9:10-本間ノ頭10:30~40-円山木沢下降開始11:10-円山木沢大滝下11:45-伝道13:10~20-瀬戸ノ沢出合13:50-太礼ノ頭15:40-本間ノ頭16:05-本間橋17:10
参考:「丹沢の谷110ルート」山と渓谷社

 今回はフラっと裏丹沢へ。
 10日ほど前のモロクボ沢同様、今回行く本間沢は既に一人で遡行済み(1997年5月)だが、けっこうイイ沢だった記憶があり、改めて再遡行。
 ついでに、できればもう一本と継続遡行を思い立った。

 いつもは天然ボケ?を発揮する我が車のナビだが、今日は新しい抜け道を選んでくれて、スムーズに目的地へ進む。

 本間沢の手前、早戸川国際マス釣り場の所に「この先、落石多いため一般車両進入禁止」の看板あり。
 「・・・。」
 ここに車を置くと沢の出合まで1時間以上歩かなければならなくなる。
 ゲートが閉められているわけではないので、まぁここは自己責任でと勝手に解釈しスルーさせてもらう。実際、何台も一般車両が(自転車も)入っていた。

 本間橋を渡ったすぐの空きスペースに駐車。
 そばには相当ヨレた、いや走り込んでいる自転車(ロードレーサー)が一台。
 こんなところに放置自転車?いや、ヘルメットも付いてるし・・・。いや、これはもしかしてもしかすると、あの人かもしれない。
 これまで何度かメールはやりとりさせてもらったことはあるが、まだ面識は無い。会えるとしたら楽しみである。でもあの人、速いからなぁ。

  丹沢観光センター
 
 で、さっそく後を追って、丹沢観光センターの奥から入る。
 こちらは現在使われているのかどうか知らないが、丹沢には往年のレジャー人気を思わせる廃施設がけっこう多くて哀愁が漂う。

 植林帯を右にトラバースする感じで小沢を一つ跨ぎ、さらに右の本間沢へ。

 本間沢は、5~10m級の滝が続き、ほとんどがロープ無しで直登できる気持ちの良い沢。岩も硬く、快適そのもの。
 おそらく、この沢が表丹沢にあったら源次郎や水無本谷と並ぶ人気の沢になったに違いない。
 車で無いとアクセスが不便な分、汚されてないのはありがたいことだ。

  F1(12m)

 今回は単独で初級の沢なのでロープ無し。とにかく、出だしからどの滝も気持ちよく登っていけるので、詳細は省く。
 ガイドブックで、この滝は右から?左から?などと一々確認せず、自分の感じたまま取り付けばいい。
 それでも右側に大きな岩がある滝(F5?)は、直登だとシャワーもろ被りになるので左から巻いた。

  右側の大岩が目印。F5(10m)

 沢が左に折れるところにあるのがF7(8m)。
 水飛沫を派手に上げているが、ここも取り付くとほぼ階段状。

  F7(8m)。階段状で快適。

 やがて、本間沢のクライマックス。
 ゴルジュっぽくなったところを少し進むと、F9トイ状の滝が現れる。
 トポでは三段25mとなっているが、これはおそらくその上の10m滝まで含めた勘定。細いトイ状15mと水量多いトイ状10mと別物として区切った方がいいだろう。

 
 トイ状滝下段15m。水流通しにまっすぐ行ける。水は友だち?

 細いトイ状15mは立っていて高さもあり、やや威圧的に見えるが、これは前回確認済み。
 一筋の水流の中に格好のホールドが隠されていて、快適なシャワークライムができる。

 その上の幅広トイ状は、けっこう手強いようで、滑落事故も多数起きているとか。
 sudoさんレポを見て状態が良ければトライするつもりでいたが、本日は水量多くヒョングリ状態。中間部分では目も開けていられないほどの水圧になること必至。
 「無茶修行」はせずに左の乾いた所から取り付き、最後のワンポイントだけ剥がれそうなクラックをビクつきながら利用して水流通しに落ち口に抜けた。

  トイ状滝上段10m。こちらはちょいとデンジャラス

 続いてF10逆さ扇状の滝10m。
 トポでは沢がまっすぐ延びているようになっているが、実際には左に折れるようになっている。

 先ほどのF9上の滝を中途半端な形で登ったため、ここは直登を試みる。
 三角形に広がる滝の左辺がガバ豊富で登りやすそう。
 実際、出だしは簡単。だが、落ち口付近がホールド乏しく、また水をバシバシ受けるのでやや苦戦。
 ここで落ちたらタダではすまない。古い錆付いたハーケンがあったが、躊躇しているとシャワーでどんどん体温を奪われてくるし、ちょいとアセる。
 結局、最後は落ち口にある小さなチョックストーン状のホールドを見つけ、エイヤでずり上がったが、力を入れた途端にホールドが欠けるんじゃないかとヒヤヒヤした。

  
 F10逆さ扇の滝(10m)。左辺がガバガバなのが見てのとおりわかるが、ラストが曲者。

 さらに、その先も三つぐらい適度な5mぐらいの滝が連続し、まったく楽しめる沢である。
 しかし、「丹沢の谷110ルート」に書かれている「滝の登攀グレード2級、基本装備のみ」の記述にはちょいと意義有り。
 実際、すべての滝を直登しようとすると4級-ぐらいには感じるし、初心者を連れていくならF9、F10などロープあった方がいいかも。

 水が涸れ、稜線までの詰めはヤブ漕ぎ無しは嬉しいが、小蝿のようなマイクロ・ブヨが顔の周りにまとわりつき、閉口。
 7月の裏丹沢、特に沢の詰めの部分に多く発生するようなので、要注意!
 今回は蚊帳マスク(モスキート・ネット)を被ってやり過ごすが、それでも非常に身体の小さいコヤツは網の穴を潜り抜けてきそうな勢いだ。

  霧に包まれた幻想的なブナの小径。

 ピークに到着。標識に「○○ノ頭」と書かれているが、○○の部分が削られていてハッキリせず。
 何となく、「本間ノ頭」と書かれているように思えるが、それを削ってあるということは違うのかも?
 で、よく確認もせず、右手の丹沢山方面へ少し行った崩壊地の所から、そこが下降予定の太礼沢だと思い込み下っていく。

 最初のうちは深い落ち葉の絨毯に埋もれた涸沢で、どんどん下っていけたが、次第に傾斜が急になり、ちょいとゴルジュ状になってくる。
 トポでは太礼沢はほとんど悪い所はない下降用の沢に見受けられたが。

 そのうち、どんどん悪くなり、これはもしてしてもしかすると・・・ルート・ミス?
 で、そのうちまともにクライムダウンできそうにない落差のある滝にぶつかる。あぁ、いつものようにやっちまったか?これはやはり想定外の円山木沢。

 円山木沢のトポは持ち合わせていないが、たしか20m級の滝が二つあって、滝のグレードも4級、A0と書いてあったような・・・?
 そんなとこ自分がロープ無しで下れるわけもなく、よほど登り返そうかという思いがチラと浮かんだが、たぶん巻き道もあるだろうと踏んで、とりあえず行ける所まで行くことにする。

 ゴルジュ状になっているので、あまり高巻きで逃げてしまうと沢に戻れなくなってしまう。 
 滝とガレの弱点を探り、それを目で追い、頭の中で繋げながら、際どい下降を続ける。
 ちょっとした手抜きとアセリが命取りになりそう。 
 それでも、これまで沢ではタケシ師匠にそれなりに鍛えられているので、平常心で対処できた。

 20m大滝は左岸から、その下25m大棚は一瞬行き詰まるが右岸に涸れた枝沢を見つけ、そちらを繋いで何とかクリア。

 
 円山木沢大滝20m(たぶん)。左岸(写真向かって右側)を際どくクライムダウン

  15mナメ滝?よーわからん。

  F1(5m)?ここまで降りてこられてホッと一息。

 大きな本流にぶつかり、現在地を確認するためさらに下流に降り、ようやくそこが早戸川本流、下ってきたのが円山木沢と確定。

  ←沢もご利用は計画的に。地図はよく確認しましょう。(クリックして拡大)

 想定外の沢を下ってきたため、気持ち的には疲れたが、まだ時間は十分。
 気を取り直し、予定通り瀬戸ノ沢へ進む。

 ここでいきなり若い男女二人組と遭遇。一応メット・沢靴は身に着けているが、今から沢登り?
 聞くとここから少し奥にある雷平までの沢ハイキングとのこと。
 この辺、あまり詳しくなさそうなので案内してあげても良かったが、自分も詳しいわけじゃないし、カップルの間にオヤジが割り込むのもナンだしね。
 で、先を急ぐ。

 早戸川本流に沿って大岩が乱立する流れの中を適当に左右に渡りながら30分ほど遡り、流れが急に穏やかになるところで左手から二本の沢がほとんど双子の沢のように入ってくる。
 下流側が太礼ノ沢、上流側が瀬戸ノ沢。
 瀬戸ノ沢の手前には小さなケルン、そして朽ちかけた木橋が残っている。

  瀬戸ノ沢出合。

 瀬戸ノ沢は特筆すべき滝は、特に無し。
 かといって、けっしてつまらない沢というわけではなく、3~10m級の小滝が連続する。
 もちろんすべてロープ無しで直登可能。ミニ・ゴルジュもあったりして沢の初心者にはイイ沢だと思う。

  小粒だけど、意外とイイ沢です。

 
 
 詰めはまたしてもマイクロ・ブヨに悩まされつつ、太礼ノ頭に到着。
 
  マイクロ・ブヨには参りました。

 ここから円山木ノ頭を経由し、本間ノ頭へ。先ほど本間沢を詰め上がって最初にたどり着いたピークは、やはり本間ノ頭だった。

 下山はもう一度引き返し、太礼ノ沢を下れば一日4本片付けられたが、時間も少し押してきたし、こうした欲が不運を呼ぶのはよくある話。
 で、予定どおり本間ノ頭から直接、本間橋に降りる尾根(一般登山道ではない?)を選ぶ。

 ピークからまっすぐ南に進路を取るが、間隔を置いて木の幹に赤テープはあるが、道は思ったより細い。
 たしか14年前に来た時はもう少しハッキリした道だったが・・・。裏丹沢も最近は人があまり歩いていないのかな?と思いながら下っていく。
 まだ日が高かったから良かったが、もう少し遅い時間だったらテープも見つけにくく危うかったかも?

 で、1時間ちょっとで車の停めてある本間橋にドンピシャで到着。
 でも、よくよく考えてみると降り着いたのは本間橋の上流側で、トポの下山路は本間橋の下流側に行き着くようになっている。
 どうやら、これもルート・ミス?
 本来の下山路は本間ノ頭から宮ケ瀬寄りにやや下った所からスタートしているようで、そちらにはもっとハッキリした指導標があるはず。

 地図もよく見ず、我ながらホントいい加減。
 どうも丹沢辺りだと情報よりも自分の勘を頼りに行動してしまう。まぁ歳も歳なので、これからはもう少し慎重に行きますかね。

スライド・ショーはこちら
本間沢

円沢木沢(終了点から出合順になっています。)

瀬戸ノ沢



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