goo blog サービス終了のお知らせ 

Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

息子、部活はあっさりと野球部に入る!~日本の中学校その4

2008-11-26 | 日本の中学校
日本の中学校で、部活動は日々の中学生活の中心を占める。アメリカでは、課外活動でも地域のスポーツが盛んなため、この「一年中部活専念」のスピリットが理解しがたい。

上の息子は、日本に帰国して最初の1週間で、シカゴと日本の中学のあまりのギャップによる鮮烈なストレスをすぐに「部活」にぶつけたくなったようだ。息子が通う中学では、部活は必須なため、できるだけ早く入る部も決めなくてはならない。

ありがたいことに、最初の週に、息子の小学校時代からの仲良しの野球友達、ダイスケ君が、野球部の面々を引き連れて野球部に入るように誘ってくれた。昼休みに10人ぐらいの野球少年たちが、息子を校庭に引っ張っていき、みんなで「野球部に来ないか」と言ってくれたらしい。アメリカで硬式野球をずっとやってきた息子は、主人のアドバイスで、軟式野球をする中学の野球部より、硬式野球をやる地域のシニアのチームに入ろうと思っていた。

しかし、ダイスケ君や新しい友達からの誘いにかなり心が動き、最初の週の日曜日は、野球部の練習試合を見学しに行った。その時の野球部のメンバーの息子に対する思いやりのある態度に、息子も主人も印象をよくしたらしい。顧問の先生も含めて、みんなが「よくきてくれた」と歓迎してくれたようだ。仲良しの友達のお母さんの話によると、野球部のように部活動が盛んなクラブに入っていると、男の子たちは発散され、気持ちも優しいいい子が多いらしい。発散されていない子たちが、どうしても悪さをするらしい。

また、最初の週の終わりに、いくつかの高校の出前授業があり、最近頭角を現している川口青陵高校の野球部の監督の先生がメンタル面のアドバイスもしてくれ、息子大いに感激。このとき、一緒に授業を受けた野球部のエース君が、息子に軟式野球と硬式野球の感触の違いなどを詳しく教えてくれたという。

さて、10日から野球に入部した息子。11日からいきなり毎日7時半から朝連開始。「オレ、朝起きれるかなあ・・・毎日練習して、慣れない学校で、朝早くから練習するなんて、自信ないなあ」とぼやいていた。朝7時には家をでないといけない。今まで、シカゴでは8時20分に家をでて、親の車でバスストップまで送られ、スクールバスで学校まで5分という利便さ。朝、6時半に起きて、30分弱歩いて登校して、体を動かす。帰国2週目にして、なんという違いよ!

今まで、親が起こさないと絶対起きなかった息子。しかし、しかし、6時半頃、自分から起きてきた。私が起きなくても、自分で起きて、勝手に朝食を食べて、さっさと出て行く。こりゃ、奇跡じゃ!人間やる気になりゃできるもんねえ!

息子が言うには、夜型人間の息子にとって、早起きするのはつらいが、朝体を動かすのは気持ちいいという。野球部のメンバーは、後輩たちも思いやり、とても感じのいい仲間たちだという。学校でのカルチャーギャップに戸惑う息子にとって、野球部は大きな心のささえとなっているといえよう。

練習では、練習を積んでいるだけあって、さすがにみんな守備はうまいという。中2は、20人いて、レギュラーのメンバーと控えのメンバーとの選別はクリアな模様。大会が終わった今、土曜日が練習試合だが、それも今月まで。息子が見学した15日の北本市の中学での練習試合。埼玉でもベスト8に入るというこの中学。1年生のメンバーと試合をし、それでもそこそこ強かったという。

息子の中学の野球部では、バント、ベースランニングなど細かな練習があり、息子「フリーバッティングしてえ!」と一言。現在、期末テスト前にて、練習はなし。29日の練習試合で、ピッチングをやらせてくれるよう顧問の先生に聞いてみるという息子の積極さ。中2のこの遅い時期に野球部に入り、レギュラーに食い込むのは至難の業。でも、あきらめずに頑張ってほしいものだ。

(今日は、2つ投稿してます。前回の投稿は、下の息子の小学校のことです。小学生を持つ駐在員家庭の皆様、おみのがしなく!)

下の息子の小学校の盛大な音楽会!~日本の小学校その1

2008-11-26 | 日本の小学校
先週の土曜日は、下の息子の小学校の恒例の音楽会が市の大きなホールで行われた。各学年、かなり前から練習を毎日念入りにして、2曲づつ演奏や歌が盛大に披露された。シカゴ日本人学校全日校での恒例の文化祭のような感じで、全校一体で力を入れるイベントとでもいおうか。

息子は、11月5日から(4日は学校はお休み)元気に歩いて登校しだした。息子が編入した小学3年生は、4クラスあり、各33人と中規模の学校。担任の先生は、20代であろうかと思えるほど若い女の先生。シカゴでは、熱血感がほとばしるような個性的な男の先生であったから、かなりのギャップかなあ・・・と一瞬思ったが、「Bさんが学校に慣れるまで、みんな気にかけてあげて」という促しを先生が何回かしてくれ、生徒たちへのケジメのいいきびきびした接し方を見て、安心した。隣に座った女の子が息子の世話をしてくれていた。

この公立の小学校は、生徒たちの質がいいとの近所のお母さん友達の話。ざっと校内を見ても、郷土のいい文化を授業に取り入れ、調べ学習にしていたり、郷土料理を給食に取り入れたりとさまざまな工夫がされている。8日には、この小学校のお祭りがあり、校内を開放して、各教室でさまざまなゲームが行われたり、食べ物や飲み物が売られ、熱心な保護者たちのボランティア活動にささえられているのがわかる。

さて、肝心の音楽会。楽器が得意でない息子にとって、いきなり楽譜を渡され、すでに演奏が出来上がっているほかの子供たちとの練習は、かなりのプレッシャーだったようだ。1曲目は、全員でリコーダーを演奏し、歌う。2曲目は、さまざな楽器の中で、息子はメロディオンを選んだ。ZARDの「負けないで」というむずかしい曲だ。シャープやフラットがでてきて、1オクターブ音が飛ぶ。

最初「こんなのできない!」と息子は泣きそうだったが、毎日自分から進んでリコーダーとメロディオンを持ち帰り、交互に2曲をじっくり練習する。担任の先生も「各章節の最初の音を拾うだけでもいいから」と言って下さったのだが、息子はあきらめずに、毎日1曲づつこつこつゆっくり練習した。おかげで、音楽会の直前にはスローだが、なんとか曲をこなせるようになっていった。

当日の音楽会では、息子もみんなと一緒にノリノリで演奏し、大きく口を開けて楽しそうに歌っている。日本の小学校での第一関門突破か!ほっとする。



終わった後で、思いっきり息子をほめる。 ほかの学年の演奏は、予想以上にすごかった。小学1年生が見事にメロディオンを弾きこなし、5年生はむつかしいリズムの「アフリカン・シンフォニー」を演奏。6年生にいたっては、かの「新世界」の第1楽章をアコーディオン、リコーダー、木琴、メロディオン、打楽器などで演奏。オーケストラがかなでるような音を表現し、聴いていた観客を魅了。日本の小学校の音楽のレベルの高さを思い知った1日であった。



音楽会の帰りは、各学年ごとにホームの前で、親が子供たちを迎えに行くのだが、子供の数があまりに多くて、満員電車のようにもみくちゃになりながら、必死で息子を迎えに行った。今後、息子がうまく日本の学校に溶け込んでいけるか祈るのみの親である。