絲山秋子(いとやま・あきこ)氏著『沖で待つ』を、読みました。
人間関係を表すことばとして、
「家族」とか「友人」とか「恋人」とかがあって、
人との関係はだいたいこのあたりのどれかに収まるものですが、
現代社会ではここに「同期」が加わってもいいのかもしれない。
そんなふうに思った作品です。
職場や仕事の細かな描写が、こんなふうに「文学」として完成するなんてね。
新しい。
同期って不思議で特別ですよねー。
その会社に同期として入社してなければ、
友だちになってなかったかもしれない人々の集まりじゃないですか。
同じ仕事のしんどさを知ってる者同士だからかなぁ。
不思議な結束感がありますわな。
30分もあれば読みきれるボリュームでした。
いちおう、「押さえ」として。