歌声

素敵な歌声が聴こえてきます
美しい鳥の歌声です
悲しい気持ちで窓を開けたら
どこからともなく聴こえてきました

悲しい気持ちが
いつの間にか心地よい
日だまりに変わりました

窓を開けるといいことがあります
素敵な歌声をありがとうございました

雨

突然雨が降り出した
ひどく土砂降りの雨が

あなたに見せたくない
私がそこにはいた

雨は音を立てて地面を叩き付ける

どんな雨が降ろうとも
いつかは晴れると信じていたい

この前植えた花の種も
まだ見ぬ青空を夢見ている

もう向こうの空は明るくなってきている

どんな私になろうとも
いつかは晴れると信じていたい

秋の日差し

机の上に秋の日差しが座っています

冷えた手を
そっと差し出すと
優しく握りしめてくれます

冷えた心を
そっと差し出すと
ゆっくり温めてくれます

秋の日差しが座っています

昨日できた涙のあとも
すっかり消えていました

日だまり

こころの日だまりに
花の種を植えました

こころの日だまりで
雀が遊ぶようになりました

刺だらけの畑を
耕すことを始めてから

ようやく人が移り住んできました

生き物を寄せ付けなかった
私の畑に
今日は蝶々が飛びました

微笑み

秋に微笑む花は
全ての悲しみを
知っているかのように
優しく微笑みます

長い冬が来ることを
知っているからでしょうか

優しさに満ちたその笑顔に
毎年勇気をもらいます

冬の近づく音を聴きながら
微笑みを浮かべていられるのは
冬が必要なことを
知っているからでしょうか

秋に微笑む花は
今日も風に揺れながら
静かに優しく微笑みます