満天のうた

いつの間にか
元気になったあなた

私より健康に
生きている

動いている
風が運んでいる


いつの間にか
落ち込んでいる私

あなたが眩しくて
少しだけ痛い

寝転んでいる
星が瞬いている


暗闇に瞬く星
今日の
空には満天のうた

朝

雨上がりの朝
ゴミ捨て場までのいつもの道

暖かいから
ついつい夏を思い出した

極端だな
何事も

一つ良いことがあると
全て良く見えるのだから

道路だってキラキラ

脳だって
びっくりしてるよ

こんなに爽やかな私がいるって

雨の道

雨の道を歩けばあなたが歌う

雨の道を歩けば私も歌う

雨が通り過ぎると小鳥が歌う

水たまりに映った空は微笑む

贈り物

私がまだ幼い頃
妖精たちが心に種をまいた

大人になるにつれ
身を守ることに必死になって

いつの間にか
心を塗固めていた

そんなとき

転んでできた傷口に
小さな緑を見つけた

ああ！あの時の…

すっかり忘れてしまっていた
妖精たちの贈り物

公園にて

最新のデジカメを見に行ったら
ご機嫌斜めになった

私のカメラ

性格まで似てくるのかな

カメラを持って散歩に行ったら
充電切れのマークがついた

やっぱり私にそっくりだ

あなたといると
素敵な景色に会えるよ

あなたは笑った


ピピ！　　　　　　　カシャ