とある朝
目覚めたら
窓辺にポツンと
主のいないベッド
前の晩から使われた形跡はなく
触っても冷たいだけ
電気を消すとき
もしかして
もしかして
寝てる間に戻ってくるんじゃないかと
ちょっとだけ期待して目をとじたけど
朝が来ても一人っきりの寝室
2年間ずっとふたりでいっしょに寝てたのに
その前だってず～～～っと2階の寝室でいっしょだったのに
夜中に歩き回る足音に起こされたり
地震が怖くてベッドに乗ってきたり
掛け布団の上で寝られて寝返りできなくなったり
まったく～！っていいながらも
そばに気配があるだけで幸せだった
ねえくうた
母ちゃん独り寝はさびしいよ
夜中に足音で起こされたって
布団に乗られたって
そばにいて欲しいんだよ
だから
だから
だからお願い
勝手にひとり立ちしないでよ
いつまでも甘えん坊くうたでいてよ
こんなふうに奥の和室でひとりで寝てるのって
ひょっとして反抗期ってヤツ？
だって14歳だもん
ひとりで寝たい夜もあるのさ
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