交通事故と闘う

私の父は交通事故に遭い、脳に障害を負いました。加害者は謝罪せず、損保の対応は二転三転..。その「闘い」を綴っています。

人前で服を脱がせて遊ぶ

2005-09-29 17:57:11 | 司法・法律問題
「人前で無理矢理、服を脱がされました」
こう言われたら、あなたはどう感じますか? ちょっとした「遊び」だと思いますか?それとも、人格を踏みにじる歴とした犯罪だと思いますか?

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栃木県鹿沼市で1999年、市立中3年の生徒が自殺したのは、学校でのいじめが原因だったとして、生徒の両親が、市、県、当時の同級生2人とその両親を相手取り、総額1億1032万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、宇都宮地裁であった。
 岩田真裁判長は、いじめと自殺の因果関係は認めなかったが、いじめに対する賠償として被告に240万円の支払いを命じた。学校にも、適切な防止措置を取らなかった責任があるとした。
 判決などによると、生徒は2年生のころから、髪の毛を無理やり切られるなどされ、3年生になると、同級生2人から「プロレスごっこ」などとして暴行を受けたり、教室内でズボンや下着を脱がされたりした。99年11月1日に不登校になり、同月26日自宅押し入れの取っ手にタオルをかけて首つり自殺しているのが見つかった。
 生徒の両親は2001年7月に提訴。市や県はいじめと自殺の因果関係を否定し、同級生は「いじめのつもりはなかった」としていた。
(読売新聞) - 9月29日

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この裁判長、「いじめと自殺の因果関係を認めなかった」のにもかかわらず、いじめに対する賠償として240万円の支払いを命じたとのことです。ということは....

・髪の毛を無理矢理切られ...
・2人掛かりで暴行され...
・人前で無理矢理服を脱がされる...

これらを全部足すと、栃木県では240万円だそうです。無論、その後自殺したとしても、これら暴行との因果関係はありませんから、「自殺するのは本人の勝手」だそうです。


前途ある14~15歳の若者、人生80年の時代ですから、あと60年余りの人生があったわけです。その命を自ら絶った(絶たざるを得なかった)のですから、耐え難い苦痛の毎日だったろうと思います。ご両親の無念も察するに余りあります。
私も父の事故以来、法律関係の書籍やニュースに触れる機会が多くなりましたが、日に日に疑問が増えるばかりです。どうしてこうも法律家たちは、杓子定規にしか物事を捉えられないのでしょう? 一般常識で考えれば分かることに、どうしてデータや証拠を絶対的に求めるのか、また人の感情や思い、気持ちを平気で黙殺できるのか、理解に苦しみます。

この岩田真裁判長、もちろん、どんな方か知りません。
ですが、町中でソッと近寄って彼の服を脱がせても、あるいは「プロレスごっこ」と称して法廷で殴り飛ばしても、240万円で許してくれるのですから、それは心の広いお方だと思います。
もし娘さんがおられたら、「私が240万円お支払るので、地元の大通りで素っ裸にして下さい」とお願いすれば、引き受けてくれるのでしょうか...
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