田んぼが好きです。
夏の日差しの中で元気な緑色がのびのびと揺れているさまも好きだし、
稲穂が垂れて田んぼが黄金色に輝いているさまも好きです。
米作りは何百年もずーっと変わらない人間の営みそのものであり、そこに日本人の根源みたいな
ものがあって心をゆさぶってくるのかもしれません。
だからかどうかわからないけど、白米が好きです。
炊き立てのごはんもそうだけど、炊き立てのごはんで作る”塩むすび”が大好きです。
人生の最期に何が食べたいか・・・”塩むすび”かもしれません。
塩むすびには不思議な力があると思っています。
にぎってくれる人のやさしさ、あたたかさが体にしみ渡るのです。
『千と千尋の神隠し』で千尋がハクにおにぎりをもらって食べるシーン。
『つるかめ助産院』の第一話の最後、まりあが亀子先生からもらったおにぎりをほおばるシーン。
演出効果を狙ってのことと分かっているのに涙が出てしまいます。
それまで強がってがんばってきた自分に『もうひとりでがんばらんでもええよ』って
言ってもらえたような気がして。(私なりにがんばってるわっ)←ワタシのどこが頑張ってんねんって聞こえた気がしての返し
数年前、娘に塩むすびを作ったら、『おいしいね。涙が出そうになるね』って言ったことがあります。
きっと、あの時、娘もがんばってたんやろなって思います。
そしてこの時期、田んぼをさらに彩ってくれるのがヒガンバナ。
そしてヒガンバナと言えば、百恵ちゃん。
やっぱりついついくちずさんでしまいます。どんな顔してって?そらもう・・(以下省略)
あまりの赤の美しさに摘んで帰ったことがあります。
でもヒガンバナを家に持って帰ると火事になるっていういいつたえがあったんです。
それを知ってからは、外で楽しむようになりました。
ヒガンバナを見ると、大好きな絵本『花さき山』を思い出します。
この本に描かれている花がヒガンバナと似てるような気がして。
この物語の中でこのお花は、やさしいことをひとつすればひとつ咲きます。
ヒガンバナ、不吉な花のイメージがありますが、わたしには優しく美しい花なのです。
今日はちょっと、しみじみと書いてみました。秋ですから。
秋のお花はどこかはかなげで大好きです。(失礼かっ)←ワタシにないものを持ってるからやろって聞こえた気がしての返し。