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ワールド・オブ・ライズ

2009-01-07 01:01:28 | 映画2009
 飛行機は快適だったよ。機内で『タイタニック』も観たし・・・

 『ポセイドン』を観たというのはギャグに違いない!と確信したため、10年前にボクシングをやってたこともギャグだと感じてしまった。ディカプリオの熱演よりももアラブ人の中に溶け込んでしまう成り切り役作りや、下っ腹がせり出していることを強調するクロウが印象に残る。

 「イスラム人は世界中の人間をイスラム教に改宗させるつもりだ」という欧米人のとらえ方も偏見に満ちているし、コーランの解釈の違いなど、奥が深い台詞もいっぱい。それにアラブ語に精通するCIA局員フェリス(ディカプリオ)が住めば都と言わんばかりに中東が好きになっているのに、完全に同化することができない矛盾。そりゃ、アラブ人を非情にも殺してしまうし、建築家のサディキ(アリ・スリマン)をハメてしまうなんて、先を読まないやんちゃっぷりの性格のためでしょう。このアリ・スリマンという俳優はどこかで見たことがあると思ったら、『パラダイス・ナウ』で自爆テロの任を与えられた人なのね・・・

 鮮明なピンポイントの衛星映像によってテロリストを監視するCIA。俯瞰図が徐々に人物のアップになるにつれ、空恐ろしくなり鳥肌が立ってしまうほど。ここまでわかってるのなら現実の誤爆はなぜ起こるんだ?と疑問を持ちつつ、結局はこの作品そのものにも嘘があるんじゃないかと勘ぐってしまいます。アメリカのハイテク戦略・・・やっぱり怖い。

 台詞にもあったようにホフマン(ラッセル・クロウ)の考え方はアメリカそのものだったのだろうけど、フェリスだってアメリカそのものだったように思う。それが自ら危機に陥って、漸く間違いに気づく。イラクに対する政策への批判も感じられるけど、まだまだ甘い。そうなったのも恋愛によるものだったし、結末だってハリウッド的。全体的には面白いとは言えないのですが、砂漠で衛星映像を煙に巻くテロリスト側の作戦は最高だった!

★★★・・

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5 コメント

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Unknown (シネマ大好き娘)
2009-01-07 04:29:37
ラッセル、太ってたね~~
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ことしもよろしくです (pretty_kitten)
2009-01-07 09:55:40
ハリウッド的でしたね~。
そこそこ楽しめましたが、結局あんまり印象に残ってないかも・・。
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で~ぶ (kossy)
2009-01-12 10:58:04
>シネマ大好き娘さま
あれが役作りのために太ってたのだとわかっていても・・・やっぱり幻滅・・・『グラディエーター』はどこへ行ったのだ(笑)

>pretty_kitten様
ことよろです♪
いやはや、ほんとすぐに忘れてしまいそうな映画でした。
あれでレオ君が手を引き裂かれるとか、指が何本か無くなってしまうとかすれば、忘れられない映画になるんだろうけど・・・(残酷か・・・
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役作りとはいえ…。 (inuneko)
2009-01-15 03:06:10
ラッセル・クロウの、30kg太って、また戻すって、どんなダイエット本でも書けないですよね…。
ハニ、アイシャ、ヴァッサーム…アラブ側の役者さんがみんな素晴らしかったですよね。
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ダイエット (kossy)
2009-01-18 11:10:15
>inuneko様
戻るのでしょうか・・・心配です。
ハリウッドの役者さんたちは無茶な体重増減をやってますが、いつか健康問題が浮上しそうですよね。
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