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家族のレシピ

2019-04-01 10:34:48 | 映画2019
 海外は韓国とシンガポールしか行ったことがないのですが、両国とも大きなレストランより夜の屋台の方が美味かったという舌の記憶。そんな微妙な舌の持ち主が言うのもおかしいのですが、バクテーは食べたかどうかも記憶があやふやです。

 そんなシンガポールの思い出。日本兵が戦争中に行った残虐行為がありながらも、シンガポール人は反日感情は持っていないという印象。しかし、年配の方々には未だに過去を忘れることはできないという事実も伝わってくる作品でした。

 主軸となるのはタイトル通りの家族のレシピ。斎藤工演ずる真人の父はシンガポールで料理人をしていた時に母メイリアンと知り合い結婚し、真人自身も10歳までシンガポールで暮らしたのだ。そんな父が急死し、写真を頼りにシンガポールの叔父を探し、ソウルフードであるバクテー(肉骨茶)の味を再現したいと決意する。

 祖母は真人を受け入れなかった。夫を日本兵に殺されたため、日本人と結婚した娘も赦すことができないし、孫である真人とも会おうとしないのだ。そこで真人はラーメンとバクテーをミックスさせた料理を作って祖母との和解を図ろうとするのだ。

 戦時中に行われた残虐な行為。講和と賠償金によって国としての解決は成されたが、当時を知る高齢者にはわだかまりがある。そうした心の和解を味の文化で成そうという内容がとても素晴らしい。しかも、シンガポールのバクテーにしろ、日本のラーメンにしろ、比較的新しい国民食。こうした食文化で国同士の平和を保つのはとてもいいことですね。


★★★★

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