MRIのすべて(all about MRI)

磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

スピンエコーとは?

2006-01-19 23:43:21 | Weblog

上に,典型的なスピンエコーを示します.

スピンエコーを発生するためには,まず90°パルスを加え,そのしばらく後に,180°パルスを加えます.○○°パルス,というのは,核磁化を,○○°傾ける高周波(RF)パルスのことです.

このように,2個のパルスを加えると,不思議なことに,180°パルスを加えた後に,NMR信号が,突然と現れます.これは,「こだま」と同じようなものなので,スピンエコーと呼ばれています.このような信号が,MRIに使われているのです.

なぜ,スピンエコーが発生するかに関しての説明は,また明日にしましょう.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スピンエコー?

2006-01-19 23:18:55 | Weblog

さて,一挙に,MRIの臨床応用に近い話まで来ましたが,また,基礎的なお話をいたしましょう.

「スピンエコー」という言葉が,何度も出てきましたが,これは,MRIでは,一番中心的で,しかも重要な技術です.もし,スピンエコーという技術がなかったら,MRIは,これほど広く使われていなかったかも知れません.ですから,スピンエコーを発見した,Erwin Hahnという先生(上の写真)にも,MRIのノーベル賞が与えられても良かったかも知れません.

私は,ハーン先生の講演を,1998年,ベルリンで開かれた国際磁気共鳴学会(ISMAR)と,1999年,フィラデルフィアで開かれた国際磁気共鳴医学会(ISMRM)で,拝聴いたしました.1999年の講演は,How I tumbled at a spin-echo?(いかに私はスピンエコーに躓いたか?)という題目で行われましたが,Jokeがちりばめられていて,大変愉快な講演でした(もちろん,すべてのJokeが分かったわけではありません).

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする