Ali'i Drive Breeze

The Big Island
ハワイ島で体験した思い出を写真とともに綴る旅日記

ハワイ火山国立公園 サーストン・ラバ・チューブ<Thurston Lava Tube>

2007年04月23日 | ボルケーノ地区

ハレマウマウ・パーキング・エリアから、クレーター・リム・ドライブを東へ。
ほどなく、ケアナカコイ・オーバールック(展望台)前に。
折角なので車を道路脇に停めて降りてみることにしました。



左手を振り向くと、キラウエア・カルデラ、さらにハレマウマウ火口を、
バイロン・リッジ<Byron Ledge>越しに臨むことが出来る景色が広がっていました。
そして、右手の道路脇からは
ケアナカコイ・クレーター<Keanakako'i Crater>が。


拡大できます。)

小さいとはいえ、ここもキラウエアを構成する火口のひとつ。
1974年には、この火口からも溶岩が流れ出しました。
5分程居ただけですが、通り過ぎるのはもったいない景色でした。

                      ハワイ火山国立公園地図

チェーン・オブ・クレーターズ・ロードとの分岐を過ぎ、
そのまま走り続けます。
この辺りに来ると、さっきまでの荒涼とした火口付近と違い、
道路は緑豊かな森の中を抜けて行きます。



わずか1、2分で一変してしまうこういった景色も、キラウエアの魅力のひとつ。
窓を開けると、鳥のさえずりとともに、
緑薫る清々しい空気が車内に流れ込んできます。

やがて、
ラバ・チューブ・パーキング・エリアに到着。
すでに多くの車が駐車しています。



サーストン・ラバ・チューブは妻が訪れたかった場所。
「こっちだよ。」と、先に歩き出した彼女に従って、僕も歩き始めました。
羊歯の生い茂る細い道をずんずんと歩いていきます。

「ん?」何かおかしい。
確かラバ・チューブは、溶岩が地下を抜けたトンネルのはず。
しかし、妻が歩いて行くのは明らかに山の上。
細い道は一向に下っていきそうにありません
しかも、僕たち以外に近辺を歩いている人も見当たりません。
「ねぇ、違うんじゃないの?」
僕の問いかけに妻は、「いいの。だって本に書いてあったもん。」
と言い切り、なおも歩き続けます。
僕も良く分からないので、仕方なくついて行きます。
と、不意にこんな景色が?!



ハレマウマウほどではありませんが、明らかに火口。
二人足を止めて思わず見惚れてしまいます。
「歩いている人もいるヨ。」と、妻が指差します。
そういえば、火口の中を歩くツアーもあったはずだと思い出していると、
「ねぇ、今度はあそこも歩いてみたいね。」と、妻が暢気に言い出しました。
たしかに僕も歩いてみたいとは思うけれど、
今はラバ・チューブを目指している最中!
歩いている道が正しいのか間違っているのかさえ、分かっていない状態です。

再び歩き出した妻に、
僕はもう一度「ねぇ、違うんじゃない?」と、問いただしました。
すると、妻はいきなり不機嫌になり、
「分かんないよ!」と、言います。
「えっ?分かんないで歩いてるの?」
この時僕は、妻が地図を読めないことを遅まきながら思い出しました。
妻まかせにして、自分で調べて来なかったことを後悔。
しかし、あとの祭り!
「だって、仕方ないじゃない。初めて来たんだからっ!!」
と、妻は当たり前過ぎること口走り、逆切れする始末。

結局のところ、私たちが歩いていたのは、
キラウエア・イキ・クレーターを巡るトレッキング・コースだったのです。



10分ほど歩いてキラウエア・イキ展望台に出たところで、
さすがに妻も間違いに気づき、引き返すことに。
「まぁ・・・、でも、いい景色も見られたから良しとしようか。」
僕がフォローの言葉をかけても、これ以降、妻はすっかり無口に
重い沈黙を引きずるようにして、来た道を引き返していきます。

気まずい雰囲気のまま駐車場に戻ってきました。
すると、ちょうど観光バスがやって来ていて、



観光客がぞろぞろと道路の反対側の道に入っていきます。
どうやら、ラバ・チューブは全く反対側だったようです。

今度こそ、
サーストン・ラバ・チューブ<Thurston Lava Tube>へ。



レフアの森を出発。



右に向かって坂道を登ると、案内板がありました。
矢印に従ってトレイルを下って行くと、
羊歯の生い茂る森の中に溶岩洞の入り口が。

            

およそ500年前に溶岩が流れたとき、外殻は冷え固まり、中の溶岩だけが流れ去って出来たトンネルです。



懐中電灯なしでも通り抜けられますが、持っていれば照明のない奥まで行けるようです。
この時僕たちは、懐中電灯を持ってこなかったので、照明のあるコースを歩いていきました。
天井からは水滴がポタポタと落ちてきます。
(フードつきのジャケットか帽子があるといいかも。)
機嫌の悪い妻は、ジャケットのフードを被ろうともせず、
水滴を直接頭に浴びながら、黙々と歩いて行きます。
せっかく楽しみにしていたのに、残念な限りです。
溶岩洞は足早に2、3分で通り抜けてしまいました。

溶岩洞から外に出ると、
森の中を木から木へ、赤い鳥が飛んでいるのを見かけました。

             

15分ほどの環状トレイル・コースを歩いて、駐車場へ。

(普通なら、もっと自然の造形に驚嘆することが出来たように思います。
 もう一度機会があれば、もっと穏やかな気持ちで見てみたいものです。
 それと、事前の下調べはしっかりとしておかないといけませんね。)

車に戻ると、
この日の宿泊先であるキラウエア・ロッジに向かいました。

ちなみに、ラバ・ロック・カフェで地ビールを奢ると、
妻の機嫌はすっかり良くなりました。



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