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木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

残り物に福

2022年09月26日 05時28分09秒 | 耕作放棄地

「残り物だけど、入用だったら持ち帰ってや・・・」長老からの有り難い申し出だった。実は彼の「ゴーヤ」の棚を眺めていた時のこと、彼には物欲しそうに見えたのだろうか。ゴーヤは子狸も栽培していたが、とっくに収穫を終わっていたので、何時までも青々しているなあ、と感嘆の面持ちで眺めていただけなのだが。それはまあ、申し出は有り難いので遠慮無く頂戴することにした。彼のゴーヤ畑は今が最盛期のような状態、まだ花も沢山咲き誇っている。青いゴーヤが実ってるに違いないと見込み、丁寧に棚をチェックしていく。大きめなゴーヤが何個も残っていた。

実は仲間の指導を受け、「ゴーヤ茶」作りを始めたのだ。ゴーヤを切り開き、中のワタを取り除いて細かく裁断、乾燥させてフライパンで炒り煮出して飲用するタイプだ。乾燥させるので体積はすごく小さくなり、ゴーヤが少々あってもゴーヤ茶になると何分の1かに減少してしまう。緑茶と同じだ。ゴーヤ茶は便秘に効用があるみたいで、仲間も同様事情から愛飲しているそうな。子狸もいっとき便秘で苦しんだ時があり、悩みは共感できる。便秘は水分の摂取不足が原因のようで、年齢を重ねると喉の渇きを知覚する事が弱くなり、必然的に摂取量が減少するようだ。意識して飲用しないと便秘におちいりがちである。

頂戴して持ち帰ったゴーヤは早速処理を始めた。新鮮な内に加工した方が望ましいだろう。裁断してカゴに広げたら、先般「百姓候補生」氏から頂戴したのと同様な分量だった。数日で乾燥が終了するだろう、後はフライパンで炒って菓子容器のカンに保管するだけだ。農園へと携行するテルモスには冷えたアクエリが入っているが、衣替えならぬ飲料替えもまもなく、暖めたゴーヤ茶に変わることだろう。

長老にとっては残り物だったかも知れないが、有用に活用していますのでご安心を。完全無農薬で栽培したゴーヤ、残ったといって打ち捨てるのはもったいない話だ。ゴーヤ茶に加工しておけば、何ヶ月でも保管が可能。いわば保存食品とも言えるかも。かってご先祖達は冷蔵庫や保管庫等が無い時代、様々に工夫しながら食料をフルに活用しておられた。「もったいない精神」は今も昔も変わらぬ普遍的な原理、大事に継承していきたいものだ。