仲秋の名月

新暦の９月１０日つまり昨日は旧暦でいうと８月１５日に相当する。いわゆる十五夜である。別名、「仲秋の名月」とも呼ばれる。旧暦では７月～９月を秋と呼ぶそうだから、８月はその中間でもある（中秋の名月か）旧暦と新暦との間には、凡そ一ヶ月程の時差があるので概ね現在の秋と合致するだろうか。理屈はともかく、古来から月には神秘性を認め神として崇めてきたようだ。風俗として、お月見にはススキと団子とサトイモを備え、祈りを献げるのは神と認める一環なのかも知れない。初秋の涼やかな気候も影響してるのかも知れないが、夜のお月見は格好のレジャーでもあったのだろう。

さて昨晩、「観月の宴」という程でも無いが、月を眺めんと夜道を歩いてみた。雲が掛かって闇夜みたいな印象だったが、予定の１９時頃になると次第に雲も去り、月が東の方角から現れだした。雲の合間からの出現だったが、やがては雲も消え去って満月の夜となってくれた。大きなまん丸い月は何とも神秘的、先人達が神と崇めるのも当然かな・・・・との心境に至る。祭壇までは設けなかったが、しばしの間お月見を楽しませてもらった。そういえば、昼間「長老」のサトイモを掘り出す姿があった。彼も伝統的な日本人、古来からの風習を忠実に引き継いでいるのかも知れない。伝統とモダン、両者の融合が日本文化を形作っているのだろう。