どうも、こんにちは。
大正時代、独特のタッチで描いた美人画などで一世を風靡した絵師・竹久夢二(たけひさ・ゆめじ)。
その生誕140年を記念して開催された特別展『生誕140年 YUMEJI展・大正浪漫と新しい世界』。
大阪・あべのハルカス美術館では2025年3月16日まで開催されていますこの特別展に、先日行ってきました。
まずはいつもの通りアクセスから。
大阪天王寺・あべのハルカスへの交通手段は幾つもあるのですが、今回は大阪メトロ御堂筋線「天王寺」駅西改札を出て左側にあべのハルカスのシャトルエレベーターがあり、そこから16Fまで上がります。
16Fで降りますと美術館への入り口が。
準備していた前売りチケットを渡して中へ。
ありがたいことに、一部ではありますが、展示作品の中にも写真撮影が認められているものが幾つかありましたので、ここで読者の皆様に紹介することができました。
まず私は勉強不足に付き、竹久夢二という人物のことをほとんど何も知らなかったのだということを知らされることとなりました。
竹久夢二という絵師は、美大など正規(?)の美術教育を受けたことが無く、千代紙など様々な商品デザインをも手がけたということ等は、実はこの展覧会で初めて知ったのです。
そのデザインした千代紙のひとつが以下に。
そして竹久夢二といえば、「夢二式美人」とも呼ばれる、独特の画風やタッチで描かれた美人画の数々。
『林檎(りんご)』。
『秋のいこい』
おおっ、これぞ「夢二式美人」!?
長年の間所在不明となっており、近年発見されたという、竹久夢二「幻の作品」とも言われた『アマリリス』も。
モデルは、夢二の恋人の一人とも言われる佐々木かねよという女性だそうです。
こちらも長年所在不明となっていたという幻の作品で、夢二の渡米時代に描かれた作品『西海岸の裸婦』。
そんな幻の作品が2つも展示されていたというだけでも、この特別展のすごさとか、気合いの入れようなどといったものがうかがい知れます。
次は、直接撮影することは認められていなかった為、物販コーナーで買った絵はがきを通しての紹介になりますか。
今回の特別展で私が特に注目した作品のひとつだったので、ここで紹介。
作品『星まつ里』。
2人の和服女性の曲線美などが特徴の作品。これを観るに、竹久夢二という人は、女性と和服の美と、それを良く見せる(魅せる)すべとを知り尽くしていたのだなと思えてきます。
竹久夢二という人は、一般の農民や農夫など、立場の弱き人たちや彼らの置かれた社会状況などにも関心を寄せ、故郷の農村の風景や、美しい農婦の絵も描いていて、そういう作品も展示されていました。
竹久夢二もまた、単なる専門バカではない、天才と言える人物であったのでしょう。
ちなみに、私が考える「天才たる人物の4条件」については、こちらのブログ過去記事に。
ただその一方(本展では直接触れられていないが)で竹久夢二は、リアルの女性関係では問題の多い人物でもあったという説も。
本展でも、妻・たまきの他、モデルの佐々木かねよや笠井彦乃などの恋人が居たという解説がありました。日本女性の美を知りつつ、リアルの女性とは必ずしもうまくいかなかったので、その分理想の、幻想の女性像への憧れを強めていったとも。
なんかそういうところ、二次元オタクでもある私にも似たところがあるな、とも思いました。
もっとも私は、夢二ほど女性にモテないし、恋人も一人も居ない、結婚すらもしたことがないのですがね(苦笑)。
豊穣の女神「立田姫」を描いたという夢二・晩年の作品。
その名も『立田姫』。
これが・・・これが・・・。
夢二が追い続けた理想の女性像の完成形であるとも。
もしその通りならば、いろんな意味で極めて貴重な作品!
この作品が観られただけでも本展を訪れた価値はあったかも、とすら思えてきます。
黒猫キャラ「黒の助」。
まるで夢二の作品『猫の豆本』から出てきたかのような黒猫が、岡山の夢二郷土美術館に住み着いたので、マスコット・キャラ化してしまったという話。面白いので、物販コーナーで買ってしまいました。
YUMEJI展の後は、同じくあべのハルカス19階の大阪マリオット都ホテルにて本展コラボのケーキセットを堪能。
実に楽しく充実した時間となりました。
今回はここまで。
また次回。
*あべのハルカス美術館『生誕140年 YUMEJI展・大正浪漫と新しい世界』
https://www.aham.jp/exhibition/future/yumeji/
*あべのハルカス美術館
*『京都妖怪探訪』シリーズ