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京都の闇に魅せられて(新館)

2017年・祇園祭「宵山」(後編) @ 京都妖怪探訪(501)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 7月31日の「夏越祭」まで続きますので、あと1回、今年の祇園祭の記事を。
 京都の前回の続きで、今年(2017年)「祇園祭」の前祭(まえまつり)・宵闇を、山鉾を巡り、この期間限定のグルメを食べながら歩きます。


 前回からの続き、四条通り、室町通り、錦小路通りから、「霰天神山(あられてんじんやま)」へ。






 なお、以下は2013年の山鉾巡行の時の「山伏山」です。












 「霰天神山」は以前にも訪れたこと(※シリーズ第363回参照)があります。
 というより、毎年訪れています。
 その理由の一つが、毎年この時期(祇園祭・前祭、7月13日~16日の間)のみ、この山の会所となりに建つ中華料理店『膳處漢 ぽっちり』で製作・販売されている「しみだれ豚まん」です。





 期間限定販売でありますが、毎年これを求める人たちで長蛇の列が出来るという人気メニューです。
 実は、前回から、あまりゆっくりと山鉾を回らずに急いだ理由がこれなのです(笑)。
 私がここに着いた時、店のスタッフの方から「残り数百個です」と言われました。私は「よし、それならしばらく並んだら、何とか買えるだろう」と思っていたのですが……甘かった。私の予想をはるかに上回る人数の人々が、狭い錦小路通りと通り沿いの小さな空き地に曲がりくねった長蛇の列を作って並び、自分の番まで商品が残っているとは思えない。
 今の時点でこれが買える確率はあまり高くない上に、買えたとしても並んで待っているだけで、長い時間を浪費してしまうだけだろう。
 そう判断した私は、その夜は途中で行列を抜けて、次に行くことにしました。
 翌日、早い目に並んでようやく目指す「しみだれ豚まん」を入手できました。











 現在、一個500円。
 豚まん一個としては高めの値段ですが、その値段と、苦労して並んでまで買った分だけの価値はあると思います。
 濃厚な味付けと、一個だけでもおなかがふくれるだけのボリュームと。
 これが期間限定販売というのが惜しいですが……いや、期間限定販売だからこそ、売れるというのもあるのでしょうね。
 また、来年の楽しみとしておきますか。



 次は錦小路通りを東へ。
 室町通りとの交差点を越えてさらに東へ。





 その名も「占出山町」に建つ、「占出山(うらでやま)」です。
 ここも、以前に訪れたこと(※シリーズ第364回参照)がありますが、今年も改めて。
 ここで祀られているのは、神功皇后(第14代天皇・仲哀天皇の皇后)です。


















 ここでは顔は見えませんでしたが、ご神体の神功皇后人形と絵馬です。








 神功皇后が古代朝鮮半島の三国(新羅、百済、高句麗)を征服したという『三韓征伐』の伝説をモチーフにしています。
 備前国松浦川(びぜんのくにまつうらがわ)で鮎を釣って、「戦勝の兆しである」とした場面が、この山鉾で表現されています。
 この神功皇后の三韓征伐伝説は、当時の京都人、日本人には大人気の物語だったようです。祇園祭の山鉾には、「船鉾」「大船鉾」と同じ伝説をモチーフにした山鉾が2つあります(※それぞれ第370回第371回を参照)。
 2013年の山鉾巡行の時の「占出山」です。









 占出山の会所を出ますと、その隣に「タイガー餃子会館」というお店が。
 そこで「やぶれかぶれ餃子」というものが売られていました。





 一口サイズの餃子に、たこ焼きかお好み焼きみたいにかつおぶしを振りかけたものでした。
 そう言えば先ほど、霰天神山のところでみだれ豚まんを食べ損ね、空腹のままでした。そこで、ちょうどいいと思って食べてみました。
 さらに、近くの居酒屋の屋台でハーブソーセージが。





 この2つをおいしくいただきました。
 しかしこうして振り返ってみれば、「花より団子」状態。
 山鉾を観に来たというより、食べ歩きに来たような感じです。
 むー。
 ここはもうちょっと真面目に山鉾を見て回らなければ。


 錦小路通りから室町通りに戻り、室町通りを北へ。
 そこには「山伏山」と会所の町屋があります。





 「山伏山(やまぶしやま)」こそは、『京都妖怪探訪』シリーズで取り上げるにふさわしい山鉾のひとつです。
 ここで祀られているのは、浄蔵(じょうぞう)という、平安時代の伝説的な異能力者の一人です。
 この人物は山伏(修験者)であったとも、天台宗の僧であったとも言われているようですが、ここでは前者の山伏の姿で表現されています。
 この浄蔵という人物には、例えば以下のような伝説があります。


・傾いてしまった「八坂の塔」を法力で元に戻した。

一条戻り橋で、死んだ父・三善清行(みよし・きよゆき/きよつら)を甦らせた。

・勅命によって、反乱を起こした平将門を打倒するための祈祷を行った。

・自室に侵入してきた盗賊を金縛りにして、朝まで説教をして帰した。

・不動明王の眷属である護法童子(ごほうどうじ)を自在に操った。

・父・三善清行はあの菅原道真と対立関係にあったと言われ、そのため浄蔵は道真の霊と対峙したという話も伝わっています。
 このような不思議なエピソードがいくつも遺されている術者を祀るのが、「山伏山」です。
 2013年の山鉾巡行の時の「山伏山」です。










 腹もふくれて余裕も出てきたこともあって、「山伏山」の会所の中をゆっくりと拝観していくことにします。
 飾りなどの宝物が展示されています。
 異能力者を祀る山にふさわしく(?)、龍や麒麟(きりん)などの霊獣(想像上の生物)や、仙境など幻想世界を描いたものが多いようです。



























 会所の一番奥では「茅の輪くぐり」が出来ます。





 普通なら神社で、6月30日の「大祓(おおはらえ)」で行われる「茅の輪くぐり」ですが。
 ここ山伏山の会所では、会所が公開されている期間だけこうして茅の輪くぐりをさせてもらえます。
 私も礼拝し、茅の輪くぐりをしてから帰ります。


 これで、第497回から今回まで、今年の前祭の山鉾全てを回ったかな。

 あっ、そうそう。
 第498回でも観てきた「保昌山」、実は宵山の夜にも回ってきたのですが。








 ただ……。
 今回は会所の前まで来たのですが……拝観は遠慮しておきました。
 何故かって?
 詳細はシリーズ第46回で取り上げていますが、この山鉾には「縁結び」や「恋愛祈願」のご利益がありますので。
 私みたいな恋愛には縁遠いどころか、ほとんど縁の無い「万年モテない男」が行ってもあまり意味がなさそうですし……それに今さら恋愛とか、縁結びとかしたいという気にもなれませんので。
 それで、あまり気が進まず「まあ、今年は遠慮していいかな……」と思って、外だけ見て拝観せずに帰ってしまいました。

 なお、以下は2013年の山鉾巡行での、「保昌山」の姿です。









 なお、今年の祇園祭では。
 山鉾巡行や、神幸祭、還幸祭、後祭の宵山などが、仕事等の都合で行けませんでした。
 残念で、名残惜しいですが、今年の祇園祭の記事はここまでです。
 あとはまた来年の楽しみということですね。






 今回はここまで。
 また次回。




*八坂神社のアクセス・周辺地図はこちら




*祇園祭のHP
http://www.gionmatsuri.jp/




*八坂神社のHP
http://www.yasaka-jinja.or.jp/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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