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京都の闇に魅せられて(新館)

京都妖怪探訪(52):六道まいり:六道珍皇寺




 先日、六道珍皇寺に行ってまいりました。
 「あの世への入り口」との伝説も残るこの寺については、シリーズ第29回第30回でとりあげましたが、今回再びとりあげます。

 毎年、お盆の期間にあたる8月7日~10日には「六道まいり」が行われ、私もそれに行ってきました。
 「お精霊(しょうろう)さん」と呼ばれるご先祖の霊を迎えるための、お盆の行事です。




 普段はひっそりとしている六道珍皇寺とその周辺も、その期間は多くの参拝者や観光客で賑わいます。
 私が訪れたときも、松原・東大路の交差点から西の松原通りの一体は歩行者天国のようになって、多くの露天が並んでいました。









 六道珍皇寺の門前と境内には、「高野槇(こうやまき)」と「水塔婆(みずとば)」を売っている店もありました。








 「高野槇(こうやまき)」と「水塔婆(みずとば)」とは、「六道まいり」に必須のアイテムです。
 なお、六道珍皇寺ゆかりの小野タカムラは、この寺の井戸から高野槙をつたって冥土を訪れていた、という伝承も残っています。
 
 次に、六道珍皇寺の境内に入ります。








 
 閻魔大王などの像が祀られている閻魔堂。
 この日は開かれていました。
 まずは、そこにお参りです。



 
 
 






 境内には、「六道まいり」の手順を書いた立て看板があります。





 この手順どおりにやってみます。
 高野槙と水塔婆は既に入手したので、本堂前にて水塔婆に亡くなった人の名を書いてもらいます。





 私は、亡くなった祖父母の名前を書いてもらいました。
 水塔婆にか戒名を書いてもらうのですが、戒名を知らない、あるいは忘れたという場合は、俗名(つまり生前普通に使われていた名)でもいいそうです。
 私の場合も後者でしたが。

 次に、迎え鐘をつきます。








 この迎え鐘によって、「お精霊さん」という亡くなった人々の魂を迎えます。
 この迎え鐘の音は、冥土まで響き渡って霊魂を呼び寄せる、と伝えられています。
 この鐘つき堂の中には、冥土まで続いている穴があるとも伝えられ、決して中を覗いてはならない、とされています。
 参拝者は、写真のように正面の小さな穴から出ている綱を引くことによって、鐘を鳴らすのです。
 鐘を鳴らす回数は、手持ちの水塔婆の数だけ。つまり、お盆に迎え入れる死者の人数だけです。

 次に、水塔婆を線香の煙によって清めます。





 境内には線香を炊いている場所があり、そこで清めます。
 自分で線香を買って、その場にお供えすることもできます。

 最後に地蔵像前にある場所にて、高野槙で「水回向」を行い、水塔婆をその場に納めます。








 納められた水塔婆は全て、17日に供養されます。

 
 ところで寺に所蔵されている、地獄や極楽、人道などを描いた寺の宝「十界図」が表に公開されていました。





 人が一生を過ごして後、死に、極楽や地獄、修羅道や畜生道などを巡る様が描かれています。
 この写真では見えにくいかもしれませんが、図の中央に「心」と書かれています。
 つまりこれは、「極楽に行くのも、地獄や畜生道に行くのも、あなた自身の心次第」と説いているのです。
 昔はこうした地獄絵図などが、多くの寺に置かれていて、布教や説法などのために使われた、と聞いております。

 
 参拝を済ませた後は、さらに付近の寺社を巡ります。

 この続きは次回に。
 今回はここまで。

 


*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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