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どうも、こんにちは。
シリーズ前回の小倉池に続き、その畔に立つ御髪(みかみ)神社を訪れます。
この神社も、小倉池と共に心霊スポットの噂もあるそうですが・・・。
シリーズ前回で小倉池周辺の散策を終えて、御髪神社へ。
普段はこのように静かな、こじんまりとした神社のようです。
神社の由緒が書かれた看板が立っています。
祭神は藤原采女亮政之(うねめのすけまさゆき)という人物です。
元々は藤原鎌足の子孫にあたる家系でした。が、父・藤原基春は皇室の宝物警備の武士として、宝刀『九王丸』紛失の責任をとって、探索の為、諸国を行脚することになりました。その三男・藤原政之は、髪結い職をして生計を助けました。
これがわが国の髪結い職の起源になったとされています。
まずは本殿へ礼拝(らいはい)。
ここは今で言う理容師や美容師などの「髪結い職の神社」であり、また日本で唯一とされる「髪の神社」なのです。
理容師や美容師など業界関係者だけでなく、美しい髪の御利益も得られるそうですが。
元々は、美しい髪を望む女性が祈願する為の神社だったそうですが、現在ではハゲや薄毛に悩む男性の祈願も多いそうです。・・・まあ、気持ちはよくわかりますが(苦笑)。
本殿の横に立つ髪塚。
ここには文字通り「髪」が祀られています。
この神社では「御髪献納」という独特の参拝方法があるそうです。
神職の方に髪の毛を少しだけ切ってもらい、それを髪塚に納めるというものです。
シリーズ第218回で紹介した、安井金比羅の久志塚(櫛塚)では櫛が祀られていましたが、髪の毛そのものを祀る塚とは。
ところで、「髪を祀る」と言えば、ひとつ思い出すことが。
妖怪漫画の金字塔ともいうべき、水木しげる先生『ゲゲゲの鬼太郎』に、神に近い力を持ち、人間の生け贄を要求する「髪さま」という髪の毛の妖怪に、主人公・鬼太郎が挑むエピソードがありましたが、思わずそれを連想してしまいました。
もっとも、ここの神様(髪様)は生け贄を要求するなどという恐ろしいことはしないようですが。
境内には毘沙門天像も。
頼りがいのありそうな中に、どこか優しさや人間味も感じさせる毘沙門天です。
この像に祈願する人も多いそうです。
さて、心霊スポットとしての御髪神社で思い出すことがもうひとつ。
タイトルはド忘れしてしまったのですが、大分以前に視た女優・怪談師の牛抱せん夏さんが京都の心霊スポットを巡るDVDで、ここ御髪神社も訪れるくだりもりました。
その中で牛抱さん、御髪神社の前に立ち「背後の山の上に、平安貴族風の男女の霊が居る。こちらへ来るな、と拒んでいる」というようなことを仰っていました。
ふと、このことを思い出した私は。
「牛抱さんが視たという男女の霊は今も、本当に居るのだろうか?」
「もしそんな霊が居るとしたら、その山は一体どんな山なのだろうか?」
このようなことを考えているうちに・・・本当にその背後の山に登ってみたくなりました。
今から思えば、何とも恐れ知らずなことを考えたものだ、と思いますが。
その時は、無性にその山に登ってみたいという衝動が内から湧き上がってきて、それを抑えることが出来ませんでした。
もしかしたら、何かに招かれていたのか、あるいは取り憑かれていたのかも・・・。
昼間でも薄暗い、鬱蒼とした山道を上がっていきます。
これが真っ暗な夜中だったら、さぞかし不気味で恐ろしいだろうな。
何かが現れてもおかしくないかもしれないな。
そんなことを考えながら登っていきます。
なんとここは、小倉山だったのです。
小倉百人一首で有名な、数々の和歌にも詠まれたあの小倉山だったのです。
現在、再生プロジェクトが進行中で、それが実現したらもっと気軽に登れるようになりそうです。
残念ながら・・・否、幸か不幸か、私は縁がなかったのか、あるいは霊感がなかったのか。
牛抱せん夏さんが視た(感じた?)という平安貴族風男女の霊に遭うことがありませんでした。
またその後、何かに祟られたということも、今のところありません。
しかしここは、平安京時代の葬送地でもあり、付近には数々の霊場魔所もあり、おそらくは平安京時代から多くの人の様々な想いが寄せられてきた場所でもあり。
そういうものがあってもおかしくはないかもしれないという気もしました。
しかし、牛抱せん夏さんが視たという男女の霊、今もまだ居るのかな・・・。
今回はここまで。
また次回。
*御髪神社のHP
http://mikami-jinja.sakura.ne.jp/index.html
*『京都妖怪探訪』まとめページ
https://kyotoyokai.jp/
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