どうも、こんにちは。
今年の5月25日、妖怪こなきじじいなど数多くの妖怪伝説が遺る地でもある、徳島の秘境・大歩危(おおぼけ)で開催されました、『四国妖怪フェスティバル』へと行き、そこで行われた「ジオガイドと巡る妖怪ツアー」という、大歩危の妖怪伝承地を巡るミニツアーに参加してきました。
シリーズ前回から何回かに渡って、そのレポートした記事を書きます。
その第2回である今回は、大歩危・藤川谷の水無集落に現れて悪事を重ねて退治されたという、妖怪ヤマジチの伝承地を訪れます。
シリーズ前回で、妖怪エンコの伝承地を訪れたあと、藤川谷の道をさらに進みます。
谷の道には、見事な青紅葉が。
紅葉の季節にまた訪れたいな、さぞかし見事な紅葉が見られるだろうなあ、などと考えながら歩き続けていますと。
川へ降りる道の入り口あたりに、何やら標識のようなものが。
「ヤマジチの在所」を示す、木像と標識でした。
より正確に言えば。
ここはヤマジチという妖怪の伝承地というよりも。
この分かれ道から続く山道を上った、中腹にある水無集落が、ヤマジチが現れたという伝承地なのですが。
ただ今回は、全部で2時間あまりしかないミニツアーで、山の中腹にある集落まで往復している時間的余裕は無いのでしょう。
今回はここを訪れるだけで次の目的地へと移動するようです。
この標識の前で、ガイドの方による妖怪ヤマジチ伝説の解説が始まります。
昔、水無集落に、ヤマジチという妖怪が現れ、田畑を荒らす、家畜を盗む、女子供をさらうなどの悪事を繰り返し、村人5人と犬2匹という犠牲者を出すまでになった。
しかし強力な妖怪ヤマジチ相手には、村人たちにはどうすることもできなかった。
それを聞きつけたある山伏が、「私が退治しよう」と申し出た。
山伏は、この地の川辺でとれる白い石に目を付けた。
白い団子を幾つも集め、その中に火で熱した白い石をまぎれこませ、ヤマジチに喰わせようとしたのだ。
その計略は成功し、ヤマジチは喉を焼かれ、苦しみ悶えながら死んだ。
しかしその時、山伏もヤマジチの放った毒気にやられて息絶えたという。
村人はヤマジチと山伏とを同じ場所に埋め、白い石を積んで祀った。
犠牲になった5人の村人の村人とヤマジチも葬り、祀ったという。
現在でも水無集落には、ヤマジチと山伏とを祀った塚や神社が遺されている。
以上が、この地に遺されているヤマジチ退治伝説の大まかな内容です。
よく見るとこの標識の下に、ヤマジチ退治に使われたのと同じ白い石が。
しかしヤマジチの塚や神社、そしてヤマジチの血で赤く染まった場所などが今でも遺されているという水無集落には、いずれ訪れてみたいですし。
今回のツアーだけで回りきれなかった妖怪伝承地も巡ってみたいという気持ちも湧き上がってきました。
これはまた、いつかこの大歩危を再訪しなければ・・・。
今回は、ツアーガイドさんの案内で、藤川谷の道をこのまま進みます。
まねき猫と。
弁財天の前を通り。
山城茶業組合の前に。
道の駅大歩危などで販売されている妖怪茶はここで生産されているようです。
山道を挟んだ反対側には。
人に取り憑いて狂わせ、悪事や残虐行為を働かせるという悪人の霊・フドの像が。
何かとんでもない悪事や凶行をやらかしてしまった人が居ると「フドに取り憑かれた」とも言われたそうです。
ここで突然、妖怪ヤマジチの襲撃が!
こうしてみると、昔は村人を脅かした憎き悪役も、今ではご当地の名物キャラみたいになっていますね(笑)。
さらに進み、次は妖怪山じじの伝承地と、妖怪川赤子の伝承が遺る淵へ案内されていきます。
それでは今回はここまで。
続きはまた次回。
※ところで2024年の目標で、「(本シリーズでの)新規スポットの記事を最低でも20以上、出来れば30以上書く」としましたが、前回と今回とで5カ所目。
目標まであと15本(15カ所)です。
*「道の駅大歩危」へのアクセス及び周辺地図かこちら。
*「道の駅大歩危」のHP
https://yamashiro-info.jp/
*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/