京都の闇に魅せられて(新館)

三井寺の桜と仏画(?)・後編 @ 京都妖怪探訪(621)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 シリーズ前回に引き続き、‘三井寺’園城寺の桜を眺めながら、数々の伝承が遺る霊場魔所を巡ります。
 さらに今年(2019年、平成31年)の春は、『漫画家による仏の世界展』というイベントも開催されていました。
 多くの有名な漫画家が描いたという「仏画」(?)を展示するという展示会です。
 これは是非とも、と思って訪れました。


 シリーズ前回で、観音堂と鐘堂のある場所まで辿り着きましたが、その間に立つ観音堂書院にて、その展示会は開催されていました。






 入場料を払って中へ。
 中にはそれぞれの作家が、それぞれの個性を発揮した作品が並び、非常に楽しめました。
 その全てをここで紹介することはできませんが、私の独断と偏見で、一部を選んで紹介します。
 なお、こういう展示会では実物を撮影するわけにはいきませんので、会場で発売されていたポストカードを通して、作品を紹介していきたいと思います。



 まず、妖怪マニアなら注目すべきがこちら。





 『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』の多くの妖怪漫画を描き、また妖怪研究者としても多大な業績を残された水木しげる先生の作品です。
 これは確か、妖怪・牛鬼との戦いで、主人公・鬼太郎自身が牛鬼に変化してしまった時に仏教の守護神・迦楼羅に助けてもらったというエピソードの絵でしたっけ。




 やはり妖怪マニア……というより、オカルトマニアとして注目した作品がこちら。





 孔雀明王の生まれ変わりだという退魔師の青年の戦いを描いたヒット漫画『孔雀王』の原作者・荻野真氏の作品。
 その荻野氏が、改めて孔雀明王を描いたのがこちらの作品だそうです。
 そういえば、高校から大学にかけても、随分とあの作品の影響を受けたことを覚えています。その頃造ったTRPGのシナリオに妙にエログロ要素とかが入っていたりとか(苦笑)。




 手塚治虫先生の「火の鳥」。





 『火の鳥』は、日本漫画の神様とも言われた巨匠がライフワークとして描き続けてきた大作シリーズ。
 生命というテーマを扱い続けてきたこの作品。
 釈迦の生涯を描いた『ブッダ』や、正義とは何かというテーマに取り組み続けた『アドルフに告ぐ』など、手塚作品も夢中になって読んだことを思い出します。
 
 
 
 
 山根青鬼氏の「カゲマン千手観音」。
 
 



 小学校の時に小学館「コロコロコミック」で愛読していた漫画のひとつ『名たんていカゲマン』。
 懐かしいなあ。





 「キャンディキャンディ」の作者・いがらしゆみこさんの如意輪観音。





 奇しくも、ここ三井寺の秘仏・ご本尊でもある如意輪観音菩薩。
 ただ、その顔がアンソニーみたいに見えるのは気のせい?




 浦沢直樹氏の「わらし地蔵」。





 『MASTERキートン』、『MONSTER』、『20世紀少年』など、浦沢直樹作品も夢中になって読み続けてきました。
 この作品は、『20世紀少年』を想起させますが、どこにでもいそうなごく普通の幼い少年の中にも仏性を見出したという、深い意味の作品なのか、と思いましたが……。




 大石容子さんの「猫四天」。





 失礼ながら私は、大石容子という作家さんを知らなかったのですが、四天王を猫化したこの作品は面白いと思ったので、取り上げさせて頂きました。




 西田淑子「ワーキングウーマン千手観音」。





 こちらも失礼ながら、西田淑子という作家さんを知らなかったのですが。
 しかし働きながら出産・子育てまでこなす現代の女性たちは「現代の菩薩」ともいうべき存在かも、という気がしてきました。




 先日亡くなられた、『ルパンⅢ世』の原作者・モンキーパンチ氏の作品も。





 「不動明女人像」とあります。
 不動明王を女性キャラ化した作品のようですが、顔が峰不二子みたい。
 ただ、峰不二子って、どちらかといえば、不動明王に裁かれたりする方と違うの、という気もするのですが(苦笑)。



 江口寿史「私訳魚藍観音之図」。





 確か、『ストップひばりくん』の原作者として有名な作家さんでしたが。
 それにしても随分と色っぽい、観音さんです。
 お寺でこういう作品を展示していいのか、という気もするのですが(苦笑)。




 あとひとつだけ紹介しましょう。
 この一組は、柳生柳「荼吉尼天(だきにてん)」。





 荼吉尼天は、密教などで仏尊として祀られている一方で、人食いの鬼神としての顔も持っているという女神様です。
 本シリーズでも「第113回・興雲庵陀枳尼尊天堂」などでもとりあげたこともあります。
 が、こんな色っぽく、また不思議と心惹かれた荼吉尼天は観たことないので、紹介させて頂きました。


 他にも面白い作品がたくさんあったのですが、紙幅がいくらあっても足りないので、ここまでにしておきます。


 こうして観音堂付近を後にします。













 境内を出て元来た道へ。
















 桜に、妖怪などの伝承に加えて、漫画の仏画(?)
 三重に楽しんで、満足して帰路に就きました。







 今回はここまで。
 また次回。




*‘三井寺’園城寺への地図・アクセスはこちら



*‘三井寺’園城寺のHP
http://www.shiga-miidera.or.jp/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(新)
https://kyotoyokai.jp/



*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(旧)
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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