50年まえからの宿題を4年がかりで終了

2021-03-20 22:01:03 | 日記
 3月20日 福岡では桜が3~4分咲というところです。相変らず、家事に追われて、ランニングにはあまり行けず。今夜は、jogtrip「大村湾一周」130kmの予定でしたが、諦めてキャンセルしております。

 3月18日 「朝日カルチャーセンター福岡」にて、「伊藤仁斎の『童子問』ー先賢に学ぶ」が終了した。講師は、九州大学名誉教授 柴田篤先生。平成29年4月から、毎月第3木曜日pm13;00~15;00の2時間、途中、コロナのため閉講2回のため計46回となった。岩波文庫『童子問』をテキストに、柴田先生が現代語訳のプリントを作ってくださり、これにより読んでいった。

 爺さんは、教員養成大学卒業であるけども、ちょうど50年まえ、ある先生が『伊藤仁斎を読まずして、日本の教育史を語ることなかれ』と言われた。もはや、どの先生であったのか、記憶はあやふやであるが、この言葉は折々に思い出すことがあった。もっとも、爺さんは、自らの教職不適性であることを自覚して教職にはつかず、運よく役場に潜り込んだ。末端の教育行政にかかわったことはあったものの、目先の仕事において「日本教育史」が必要になることもなく過ぎてきたのであります。
 定年退職してヒマになったころ、せめて1冊くらいは古典を”完全に”読んでみたいものだと思っていたころ、この講座の案内が目に留まったのでした。

 伊藤仁斎 1627(寛永4)~1705(宝永2) 京都の人 『江戸時代の学者として、もっともすぐれるのが、(伊藤)仁斎、(荻生)徂徠、(本居)宣長の三人であるとすることは、甚だしく見当違いでない』(吉川幸次郎)

 『童子問」は、全文が、漢文であり、それを仮名交じりの書き下し文にしたものが岩波文庫。ただし、書き下しと言ってもよほど漢文が読めて、漢籍を読み込んだ人でないと、さっぱり意味不明と思う。



 柴田先生の丁寧な解説の助けにより、一字一句をおろそかにすることなく4年がかりで読み終えた。この間、関連する書物を併せて読んだのであるけれども、分かったなんてものではなく、いよいよ自分にとっての問題は拡がっていくのでした。
 ともあれ、この『童子問』をひととおり読み終えたことは、ひそかな喜びであります。

 なお、この講座の聴講者は、最終回は6人、で同世代と思われる。開始時は15人程ではなかったろうか。