備後国分寺の風景

とき折々の風情を見せるお寺の風景、そして行事の様子をお知らせします

平成22年元旦 謹賀新年

2010-01-05 17:37:53 | Weblog
大晦日、突風の吹く中、上御領の高橋氏が今年も柴灯のために枯れ松を乾燥させた薪をご用意下さった。除夜の鐘を前に点火する頃風が吹くといけないと例年より低く木を組んで下さった。その心配も不要であったようで風はなくいつも通り、11時20分、心経をご参集いただいた総代世話方の皆様と唱え、点火。

低く組んだはずなのに、瞬く間に大きな火となりご覧のように近くにいたのに心経が終わる頃には遠く後ずさりして読了した。その後、除夜の鐘を撞きだし、昨年新しく改修された新鐘楼堂からの初めての除夜の鐘となった。



午前0時、本堂で元旦護摩に登壇。本尊お薬師様をお招きしてご供養し、93本の御祈願を頂いた護摩札を一枚一枚お加持、更に添え護摩木を供養して、ほぼ一時間で薬師息災護摩を焚き終わった。





寒い中本堂内では15名ほどの篤信の檀信徒の皆様がずっと心経を読誦してくださった。誠にありがたきことと感謝します。

今年のある檀家さんの年賀状に、年頭所感として、「昨年は待ちに待った政権交代が実現し、国民の多くは希望と期待をもって新政府の誕生を迎えた。しかし、その船出は旧政権の負の遺産を背負っての厳しいものでした。国民やマスコミは新政権に結果を性急に求めすぎず、四年間を通しての努力と成果を見守るくらいの度量が必要ではないかと思う」と書いてくださった。

正に私自身の思いを書いて下さったように思えとてもうれしく拝見しました。過激に偏った報道に私たち国民が動揺することなく、我が国ではじめてなった選挙による政権交代、そこには想像を絶する様々な抵抗もあることでしょう。様々な物事の背景を理解しつつ、静かに見守る姿勢が必要ではないかと私も思います。

今年もよい年でありますように。私たちの身近な人たちも、生きとし生けるものたちも、しあわせでありますことを年頭に当たり祈念したいと思います。