備後国分寺の風景

とき折々の風情を見せるお寺の風景、そして行事の様子をお知らせします

山城の里 岩船寺と浄瑠璃寺をゆく

2008-03-30 17:18:00 | Weblog
朝日新聞愛読者企画バスツアー・日本の古寺巡りシリーズ第4回『京都府歴史が薫る山城の里をゆく・岩船寺と浄瑠璃寺』で、3月14日と26日に30名、35名の同行の参詣者と共に、両寺を参拝した。

こちらは、岩船寺本堂、七間四方だが本尊さまが3メートル近くあり、とても狭苦しく感じる不思議な雰囲気の空間を醸し出していた。ご住職様からありがたいお話をうかがい読経。



朱色が目に鮮やかな岩船寺三重塔。この下に阿字池があり、奥の屋根は本堂。



こちらは浄瑠璃寺三重塔。薬師如来が本尊様。まずこちらで読経。現世のお参り。



それから後ろを振り返り、彼岸におられる九体阿弥陀仏を合掌し、礼拝。



本堂・九体阿弥陀堂。九体の阿弥陀様も建物も国宝。中に上がって副住職様からお話をうかがい、読経。



この後、ゆっくり堂内境内を散策する。小高い山に囲まれ、その周りも静かな里に守られ、奈良県境の京都山城に隠された平安貴族の浄土空間が広がる。異次元の世界に紛れ込んだかのような特別な雰囲気を味わった。

両寺に関する解説は、『住職のひとりごと』参照ください。

なお、この度も、企画から当日の案内まで倉敷観光金森氏のお陰で、とても気持ちの良いお参りが出来ました。感謝します。(初回添乗は安川さん、ありがとうございました)

インド僧・後藤惠照師来訪

2008-03-13 17:17:26 | Weblog
3月6日から8日まで、インドの師・後藤惠照師が國分寺にご巡錫になった。後藤師は、『住職のひとりごと』で述べたように、インドに仏教がなくなったと言われていた仏教史の定説を覆す知識を私に与えて下さった方だ。インド仏教を見る目を開かせて下さった。

もちろん確かにインド仏教は13世紀初頭、イスラム教徒の侵略に遭い、インドでかつての輝きは失われていた。が、マガダ地方の仏教徒は、その前から東に東に移住して、今のバングラディシュのチッタゴン周辺に移り住んでいた。

そこで、イスラム教徒からの迫害を受けながらも、今日まで仏教徒として誇り高く生きていた。今から百数十年前に、それまでのめぐまれない環境から仏教の伝統が失われかけていたとき、ビルマのアラカン地区の長老に来訪を請い、上座仏教に復帰した。

そこで後藤師は、再出家された方だ。そして私も後藤師のご指導の下にカルカッタのベンガル仏教会で再出家して3年ほど過ごさせていただいた。後藤師とはサールナートで丸1年生活を共にさせていただいた。まさに今日の私があるのはこの後藤師のお陰であると言っても過言ではない。

その後藤師をここ國分寺にお招きし、講演していただけたことは私にとって誠にありがたいことでありました。今、私がサールナートにいた頃スタートした無料中学は、高校、大学までもつ一大学園に成長した。後藤師の、あのインドの厳しい環境の中での、30年間ものたゆまぬ努力の賜である。講演の様子と本堂前でお帰りの際に撮った写真を掲載します。

『住職のひとりごと』

http://blog.goo.ne.jp/zen9you/e/01b61a3ffce5ee3308f6f0ab16940cf4

『サールナート法輪精舎友の会』

http://blog.goo.ne.jp/sarnath_2008/