続強子の部屋

思いつくまま、気の向くまま、書いています。

三日とろろと円谷幸吉さん

2019-01-04 11:08:58 | 忘れない
昨夜は三日とろろを食べました。仙台の風習です。

結婚して初めてのお正月を仙台で迎えました。

舅姑、義兄夫婦、可愛い甥のMちゃん、と私たちです。

大晦日に良いお年とりをして、元旦には仙台風のお雑煮と

お正月にはなくてならないなめた鰈を初めて食べました。

長いもや団扇型のお芋しか知らなかった私は、自然薯を初めて見て

吃驚しました。皮は剥かず、たわしで洗ってすり鉢でおろす。

夫、義兄、舅が代わる代わるすり鉢で懸命にごりごり、大騒ぎです

東京と違うのは濃い味噌汁でお芋をのばす事です。

何しろお芋がしっかりしているので、力がいります。

姑は鮭を焼きます、塩引きと言っていました。

私はネギを刻みました。苦手な刻みネギ、姑にお母さんこんなに・・・

と粗みじんのネギを見せました。良いから良いからと言って

まな板の上に粗みじんを広げて、包丁で縦横トントンを叩いて

見事な刻みネギにしてくれました。豪快な人でした。

大きなすり鉢にふんわりしたとろろ汁ができました。

どんぶりにご飯を盛って、真ん中にお箸でくぼみを作り

塩引きのほぐしたのを入れます。その上にとろろ汁をたっぷり掛けて

ネギ、もみ海苔をのせて食べます。

美味しくて、忘れられない味です。その後は舅姑は義兄の家で新年を

迎えることになったので、私は仙台の味を忘れないように、

毎年三日には食べました。子どもたちが食べ盛りのころは

驚くほど沢山食べました。

今年はいつも冷凍にしてあるすり下ろし大和芋で三日とろろを

食べました。

三日とろろを食べると、円谷幸吉さんの事を思い出します。

父上様母上様三日とろろ美味しゅうございました。干し柿も

お餅も美味しゅうございました。・・・


きっと円谷さんのお宅でも、みんな揃って賑やかにとろろ汁を作って

皆さんで召し上がったのでしょう。

夫の実家のとろろ汁作りの賑やかさを思い出し、円谷家の賑わいを

想像しています。ご兄弟が沢山いらっしゃったのですね。

1月9日に哀しい自死をなさいました。今年で50年になるそうです。

銅メダルの喜びの陰で人知れず苦しみを耐えていらっしゃったのですね。

立派な方でした。


  





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