芸術の秋! にしては、ちょっと動いたらまだ汗出ますよね。
しかし、着々と秋は深まってると、思う。
ほんで昨日ね、兼ねてよりやってみたかったことの一つ(やってみたい事はいっぱいあるんやけどね)。
お茶杓つくり
そうです、お茶の席でお手前の中で使う、「茶杓」です。
お抹茶をすくう道具です。
たまたま、奈良の生駒で公演をしたときに、お世話になり、仲良くなった茶筅つくりのKさんのご紹介で、「茶杓作ってみはります?」って聞かれ、好奇心旺盛な我が輩としては、「やってみたいでーす!」って、二つ返事をかえしたところ、義理堅いKさんは、忙しい時間をぬって連れていってくれはりました。
京田辺市は京都府で、枚方は大阪府で、生駒は奈良県、そんな賑やかな所に先生はいたはりました。
宥竹斉先生です。
小刀使いの名手ですが、それでもお家元に出す茶杓を作るのには、二ヶ月を要することもあるそうです。有る程度、形を作ったらじーっと見るそうです。
見てたら余分なところが見えてくる。
ちょっと削っただけでも、全然違った様子になるそうです。
なかなかこれで良しというものは出来ないって、おっしゃってました。
職人の中の職人さんですねえ、実に奥が深い。
ほんで、いよいよボクの番。
まず、竹を曲げるのは先生にやっていただき、沢山ある竹の中から好きなのを使っていいですよっていわれて、ボクが選んだのは、「七節」。
(おかあちゃん曰く「初めて作るのに、大胆やねえ。七節なんて珍しいのに~~。」)
そう、「七節」、字のごとく、竹の節が短い間隔で七つある竹。
七五三や、おめでたいお茶席で用いる茶杓です。
小刀で、先生の注意を聞きながら削っていくんですが、
小雁「先生、これ固い竹ですねえ。」
先生「あっ、それねえ、竹が固いのではなく、節が固いんです。小雁さんの節ばっかりやから。」
小雁「あー、ということは、普通の方は節は一つやから、ボクは七倍大変ってことですか~~」
必死の思いで削ったら、次は大きな金のヤスリで、裏面全体を削っていきます。
ほんで、先生に手直しをしてもらい、次はサンドペーパーで細かいところを削っていきます。
で・け・たっ!!
小雁「おもしろ~~~い!先生、おもしろいですねえ。どうですか、ボクの作品は?」
先生「節が固いのによう頑張らはりましたね。」
小雁「(それだけ・・・)・・・、そらそうやろ、生まれて初めて作ったんやから、くそ~~、先生、もう一本、作っていいですか?」
先生「いいですよ~。」
ってことで、二本、作りました!写真の作品ですが、折角作ったんやから、月眞院の個展のときに、披露しようかなあ~。
先生、また行きます、不肖の弟子をよろしくお願いいたします。
おおきに!