kochikika ノート

旧「こちら某中堅企業企画室」。リーマン話、時事の話、パリーグ話など。ぼちぼちやってます。

原田選手と敗軍の将とスノボ兄妹の話

2006-03-16 00:03:09 | スポーツ

またまた、というか今大会は会社勤めにとっては生で見られない辛い大会であるなあ。
外回りの時代なら、ルノアール(店によるが)直行だったんだけどね。
とにかく、明日はZ旗掲げたくなる一戦だ。王さんに恥かかせちゃならねえよ。

さて。

同じスポーツの話題で、あの原田雅彦選手が引退とのこと。
本人のコメントはないのだが、どうなんだろ、阪急ブレーブスの福本のように、本人にそのつもりがないのに話が出てしまって、しょうがないから引退なんて話じゃないことを祈るのだが。。
何と言っても長野での崩壊っぷりが印象に残りますね。人は極限状態で大事を成し遂げるとああなるのかという。
お疲れ様でした。話が本当なら。。

さてさて。冬スポーツつながり。

“惨敗”となってしまったトリノ五輪の選手団長、遅塚研一氏が、必ずや出ると思っていたが、『日経ビジネス』の名物企画「敗軍の将、兵を語る」に登場、敗因を分析。
内容をサマリしますと。。

・目標のメダル5個は、スピードスケート500の男女、スノボで2個、フィギュアで考えていたが、見通し甘かった

・躍進の韓国は有望種目に資源を集中させ、軍隊のような厳しい練習で成果を挙げた。1日3レースのショートトラックは体力がモノを言う

・日本の強化はJOC主体ではなく、各競技連盟が行い、JOCはバックアップのみ

・批判の大人数参加だが、マイナー競技の連盟としては五輪参加が普及への道。参加することに意義という選手も増える

・そうしたモチベーションの差が士気に現れ、選手団全体に影響する

・士気の面では原田雅彦には怒り心頭だ。ベテランの奮起する姿で士気を高める目論見が崩れた

・今後の選手強化を考えれば、高体連の存在が問題。エリート中高生の強化ができない。体育だと底辺に合わせることになるから

・フィギュアはエリート教育で成果が出た

・JOCとしては冬季五輪のナショナルトレセン設立に尽力したい

原田引退の引き金はこの人が引いたのかと思えるほど、彼への怒りがにじみ出ていた紙面だったが、おおむねそんな変なことは言っていないと思う。
個人的な強化の方策はこちらのビジネスアイの引用記事にあるとおり。日本の強みを生かしていただきたいものであるし、メダルを考えるなら、裾野を広げた上でのエリート教育しかないのではないかと。

ただインフラ整備にカネかかりそうだし、ハコモノ批判もありそうな日本としては「裾野を広げた上でのエリート教育」のうち、「裾野」の部分が抜け落ちてしまうかもしれない。となれば韓国、中国と同じ強化方法になってしまい、練習量に勝る彼らには勝てないかもしれない。
というより、裾野なき強化ってのは、あまり意味が無いようにも思えるやね。もちろんマイナー競技に打ち込む越選手のような職人タイプの選手や、チーム青森のような純アマチュア選手もいいんだけど、裾野に裏打ちされた強さとパラリンピックの強さってのが望ましいスポーツ政策のあり方かと。

ところで上記には関係ないのだけど、今回の五輪では選手に責任を帰すような論調は少なく、体制のほうに非難の矛先が多く向いているように思える中、数少ない矛先が原田とスノボのあの兄妹だったのかなと。
で、エモやんがどっかの新聞で、あの兄妹を援護していたのが印象的だった。何かやんちゃはやんちゃを知るみたいな。

彼らが演じた、井の中の蛙が「世界の壁」に思いっきり潰される様子というのは、個人的には今回の五輪の収穫でしたよ、いや悪意じゃなくて。
あそこまで恥かいた人間はなかなかいないし、やられっぷりがもう少年誌の世界。
果たしてリアルで「友情・努力・勝利」といくか。
報道現場では評判悪いみたいだけど、テレビのこっち側の人間としては、エモやんと同じような視線を送りたいものだなということで。。

追記:原田選手、本当に引退されました。お疲れ様でした。。



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