“平和”のために始める66歳からのブログ

年寄りだからと言ってこのまま黙って見過ごしていて良いのか?66歳の男が過去を振り返り今を考えるブログに挑戦!

立体映像の思い出

2010年01月17日 18時02分27秒 | 私の想い出
1月17日は15年前、あの阪神阪神大震災があった日だ。私がまだNHKの現役で、定年前の最後の大仕事「スタジオパーク」の開設に向けて頑張っていた時である。
当時金沢に居た息子からの電話で起こされ、テレビのスイッチを入れても「京都と付近で大きな地震があった模様」と言う事以外何も判っていない状態だった。以後テレビに釘付けでいたが、気が付いて9時過ぎ慌てて渋谷の放送センターに出勤した。しかし、その段階ではまだ神戸地方がそんな大変な事になっているとは思ってもいなかったが、誰かが「眼鏡なし立体ハイビジョンは大丈夫か?」と言い出すと、スタジオパークを担当していたみんなが一瞬顔色を変えた。今回のスタジオパーク大リニューアルの最大の目玉は「世界に一つしか無い眼鏡なし立体ハイビジョンの展示」だった。その立体ハイビジョンは神戸の工場で製作され、その17日に発送される事になっていた。もし、この時点で工場が潰れて再度製作するなんて事になったら、3月22日(放送記念日)のオープンには完全に間に合わなくなってしまう。その後、懸命に神戸の工場と連絡を取ったが一向に連絡が付かず、確か翌日の朝出勤して初めて部長から「奇跡的に助かった!」と聞かされた。
非常に精巧な、緻密な機器が何故無事だったのか?それは前の日の夕方、翌朝東京へ出発すべく
大型トラックに完全梱包して積み込まれて居り、あれだけの揺れでもトラックの上のハイビジョンは完全に無傷だったのだ。
あれから15年、世界に一台しか無い大型眼鏡なし立体ハイビジョンは今も毎日スタジオパークで素晴らしい映像を皆さんに見て貰っていると言う。
いま、娑婆では「アバター」が、映画史上最高の売り上げを続けていると言われている。その映画を見て来たと言う息子に「な~んだ、今頃まだごつい眼鏡をかけてみる立体映画かあ~」と、やや皮肉な意味を込めてと言うと「お父さんは判ってないな~、中身、中身のすばらしさだよ!」と、またまた馬鹿にされた。
そんな事は判っているが、立体映像と言えば私には矢張りあの「眼鏡なし立体ハイビジョン」が
一番だし、あの阪神大震災の翌日の事は今でもリアルに思い出す。
しかし、やはり「アバター」も見ておかないといけないかとも思っている。

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