イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

102.イエスが歩かれた石段

2006年10月29日 | Weblog
 【写真:鶏鳴教会裏の石段】
 この向こうにオリブ山が見える
 

 大祭司カヤパ邸宅の跡に建っているこの教会は、松林に囲まれていました。ペテロがイエスの言葉どおり、3度主を否定したと言われるあの場所です。(ルカ22:54~62)
 教会の中には、イエスが一昼夜、宙吊りにされたという筒型の穴を通して、地下に岩の牢獄がありました。それを穴を通して上から覗いたり、牢獄に下りて下から見あげたりしながら、大変なショックを受けました。
「聖書に、そんな惨い(むごい)こと書いてなかったじゃない。こんなひどいことを!」
 心にずしりと重みを感じ、目を潤ませながら建物の裏に出ますと、発掘された石段があり、その向こうには、今朝上ったオリブ山が見えます。

「ええとですね、イエス・キリストが最後の晩餐を終えた後、この道を通ってゲッセマネの園に行きました。そしてそこで、できることでしたら、この杯をとり退けてくださいと祈った後、捕らえられて、またこの道を引きずられてきましてですね、先ほど見た牢獄に留置されたわけです。
 そして翌日、総督ポンテオ・ピラトスの法廷へと連行されたわけですが、この道は2千年前のものと立証されましたので、みなさんどうぞ、これはイエス・キリストが実際歩かれた、その道と思って結構です」

 背筋がゾクゾクッとして、涙腺が刺激されます。もうたまりません。自分に迫っている大イベントの〈時〉を知りながら、イエスはどのような気持ちで、この石段を歩かれたのでしょう。私たちの罪を赦すために、私たちの至らなさを赦すために、血の汗がしたたり落ちるほど苦しまれたイエス・・・。

 その苦難の生涯とは裏はらに、建物の外見は美しく静かでした。外壁に描かれた、天国の鍵を授けるイエスの姿、美しいが故に切なく、優しいが故にさらに切なく・・・・。2千年前の現実に目覚め、イエスに対する自分の信仰が問われる数分でした。

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