「百日紅」に隠された、悲しい恋の物語
「百日紅」は「ひゃくじつこう」とも読みます。
朝鮮半島のある村では、昔、ある風習がありました。
龍神への生け贄として、若い娘が捧げられていたのです。
あるとき、その国の王子が村を通りかかります。
あるとき、その国の王子が村を通りかかります。
娘が生け贄にされそうな姿を見た王子は、
龍神と戦うことを決意します。
王子は勇猛果敢に挑み、龍神を討ち取りました。
娘を救い出すと、二人の胸の内には、恋心が芽生えました。
しかし王子は、ひとまず村を去らなければなりません。
しかし王子は、ひとまず村を去らなければなりません。
「百日後には必ず戻る」と言い置いて、
王子は旅立っていきました。
ところが、約束の日、
村に戻った王子は愕然とし、たいそう悲しみました。
娘が亡くなっていたのです。
嘆き悲しむ王子。
しかし、娘は戻ってきません。
やがて、娘のお墓がある場所から、
やがて、娘のお墓がある場所から、
一本の木が生え、花を咲かせました。
その花は、愛しき人を今か今かと待つかのように、
百日間、咲き続けたといいます。