ＢＭＷ、来季もザウバーの名前を使用へ

ザウバーを買収したＢＭＷだが、来季もザウバーの名前を継続することになるという。この理由について、ＢＭＷのマリオ・タイセンは従業員の多くがザウバー出身者となることや、来季マシンは今季マシンをベースとして開発されるからだとしている。ＢＭＷの名前で失敗が許されないだけの暫定処置とも思われる。

BMW、チーム名は“BMWザウバーF1チーム” ザウバーの名前はF1に残る

6月に産声を上げた新たなるチームに、名前が授けられた。2006年シーズンのエントリー期限、11月15日を前に、“BMWザウバーF1チーム”という名前がFIAに登録された。

「新しいチーム名は、ごく自然な流れで決まった」とBMWモータースポーツディレクター、マリオ・タイセンは説明した。「BMWによって運営され、300人近いザウバーのスタッフが中核を成す、チームの構成を反映した名称である。それに加え、2006年マシンは実績あるザウバーのエンジニアによって開発されている」

ザウバーのテクニカルディレクターを務めたドイツ人のウィリー・ランプは、引き続きヒンヴィルで同じポストに就く。一方、ハインツ・パッシェンはミュンヘンのテクニカルディレクターとして残るが、今後はエンジン部門に限らず、パワートレイン全体の製造を担う。ウォルター・リードルは、プロジェクトマネージャーとして2か所のコーディネートを任される。

ペーター・ザウバーは顧問役としての役割を楽しみにしており、この新しい決定を歓迎している。「ザウバーの名前がF1に残ることになり、うれしく思う。特に、ザウバーを応援する多くの忠実なファンにとって良いことだ。彼らはこれからもきっと、変わらぬ熱意でチームを支えてくれるだろう。新たなチーム名はまた、ヒンヴィルの従業員に対する、BMWの大きな敬意の表れである」

名称が決まり、チームは間もなく最初の一歩を踏み出すことになる。BMWザウバーF1チームの公式披露は2006年1月16日と17日に、スペインのバレンシアで行われることになっており、新車が華々しく初テストに臨む。

だがその前に、まずは暫定マシンとBMW P86 V8エンジンを使って冬のテストが開始される。テストプログラムは11月28日から、スペインのバルセロナでスタートする。