たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★東日本大震災【6】 君が愛したふるさと

2011年05月13日 | 震災ボランティア
■4月27日(水)午後

今回、炊き出し・49日法要のために石巻に集まったメンバーは、
曹洞宗東京都宗務所の呼びかけに応じた16名でした。



その16人には、東京・埼玉・山梨から参じた曹洞宗僧侶と共に、
真言宗僧侶の方と、落語家で女性初の真打ち、古今亭菊千代師匠もおりました。
私が僧侶としての研鑽をしている中で知り合うことになり、
折りに触れて色々なことを教えて下さっている大切な方です。
平成19年の大龍寺山門施食会では、落語をしていただいてもおります。



この菊千代師匠は、この石巻に10年にも及ぶご縁があるそうで、
地元のミュージシャンで知り合いの渋谷修治が
炊き出しをした避難所に身を寄せていらっしゃったのです。



炊き出しが一段落したところで、
体育館から渋谷修治さんがギターを抱えてやってきました。
先刻、菊千代師匠と言葉を交わしているなかで、
お礼の気持ちを込めて演奏をして下さることになっていたのです。





渋谷修治さん登場






渋谷修治さん1曲目 (曲名がわかりません)






渋谷修治さん2曲目 「君が愛したふるさと」




これは1985年の作品だそうですが、
翌年にチェルノブイリ原発事故が発生しました。

渋谷さんは放射能の汚染地域に直接、救援物資を持参したそうです。
現地に到着した時には、初めての救援物資、初めての日本人として受け入れられ、
更には、各国からの救援物資が、中央から現地に運ばれる間に少しずつ横取りされ、
現地に着く頃には物資が消滅している状況も知ったそうです。

メディアが伝えない現地の惨状を自分の目で見たときに、
この曲はチェルノブイリ事故のためにあるのではないかと感じたそうです。

それから25年、
渋谷さんが再び被災地の現状を目にして感じたのは、
この曲は、今回の震災のための歌だったんだということだそうです。



  「君が愛したふるさと」 作詞・作曲/渋谷修治

     ※その場でお聞きして文字を起こしましたので、
     ※聞き違えや、仮名遣いが誤っている可能性があります。


   君が愛したふるさとは、今じゃ思い出無くなった。
   鳥のさえずり聞こえたあの山も、今じゃ姿変わり果て。

   君が遊んだあの野原、今じゃ子どもの声聞こえない。
   潮騒の歌に海原に、何度夢を託したか。

      (*・з・) ~♪

   人の心、荒れ果てた。人の心、風になれず。
   これからどうなる、この町は。
   しわがれた顔寂しくて。

   それでも人々この町で、明日に夢を託してる。
   そして君はこの町で、たくましく生きるんだ。

   泣くのはもうやめよう君。もう泣かないで欲しい。
   このふるさとに戻ったなら、一緒に歌を歌おう。

   泣くのはもうやめよう君。
   もう泣かないで欲しい。

   このふるさとは無くなった、

   わけじゃないから。

   わけじゃないから。







渋谷さんの熱唱に感動したまま、
今度は避難所である体育館にお見舞いに行きました。

避難している方の中に菊千代師匠のファンの方もおり、
体育館の舞台に登って、南京玉簾が披露されました。



古今亭菊千代師匠 南京玉簾
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サインに応じる菊千代師匠。



★東日本大震災【7】 集落の復興、お寺の復興。

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