明日死ぬかも

あなた自身が、この世で見たいと思う変化とならなければならない。byガンジー

非常階段で迷う二択のお話

2009年09月05日 22時51分43秒 | 恋人と別れようと思います



最近、ひとりでよく泣いています。



のっけからなんじゃそら(笑)


私の恋人は、私がフルで働くのがあまり好ましくはないようだ。
まぁ、働きたくないっ子の私にとっては嬉しい話でもあるんだが
私自身はもし自分が働いても
自殺に追い込まれそうになるくらいに思いつめないでいられる
状態になれるようであるのなら

“男の稼ぎにベッタリではなく、自分で使うお金くらいは自分の手で稼ぎたい”

と思ってしまうタイプなので
しっかり働ける自分でいるのが一番の理想であり
それに今、チャレンジしている最中でもあるのだ。


働いていた以前の私は常に精神状態が悪く
いつでもどこでも仕事の愚痴を言いまくっていた。

彼氏はそれを聞いて

「ほんっとに愚痴ばっかりだね」

とよくうんざりした顔で言っていた。

私が「また働き出す」と伝えたときも
「確実に愚痴るよね」
「愚痴らないでいられるわけがないよね」

と意地悪く言っていた。



だから私は

“絶対に愚痴るもんか”

と思い、恋人にはなにも言わないと心に誓い、それを実行している。
(まぁ、今回久しぶりに働いている職場はそれほど愚痴ることもないので
そんなに愚痴を言えずに苦しくてしょうがないというほどでもないんだが…)

しかしやはり、なんとなく心が鬱々とする瞬間があって
そんなときには住んでいるマンションの非常階段で、ひとり涙に暮れている。


もともと私の恋人は、
あまり人の愚痴や暗い話に耳を傾けるのが面倒なタイプなので
付き合ってしばらくした頃にはもう会話は軽いものばかりになって
それからはよく、私はひとりで泣くようになってはいた。

こんなふうに顕著に「仕事」というわかりやすい要素が出てきたときには
なんとなくその溝が目の前に突きつけられているような気分になって
とても心細くなる。

他の恋人たちは、どんな会話を交わしているのだろう?

夜景を見ながら、そんな想像をめぐらせてみる。


でも、私の恋人はあの人だ。他人のことなど、考えても無駄な話だ。
恋人に嫌な思いをさせるよりはマシ。
恋人の嫌そうな態度を見て、もっと落ち込むことになるよりマシ。

そう自分に言い聞かせて、ひとりで落ち込むことを自分に許す。










そうやってひとりで涙している瞬間によく思う。


もう彼も私も、昔のようではなくなってしまったのだなぁ
と。

昔の彼は、とてもとても優しかった。
そりゃあもう、神様かと思うくらいに優しかった。
私の話を、熱心に聞いてくれた。

きっと私も、もっと可愛かったんだろう。


なんだか、時の経つのを感じる。
時間が経っていくにつれて失っていくものを思う。

きっと、逆に得ているものもたくさんあるのだろうけれど
それでもなんだか、悲しくなる。

男女の関係など長続きはしないものだと最初から諦めているから
私は特別に愛や恋に多くは望まない人間で
だから「こんなことは当然のことだ」と割り切って暮らしているつもりなんだけれど
非常階段でひとり泣くあの寂しい時間の中にちょこんと身を置いてしまうと
とてつもなく人生がはかなく物悲しいものに思えてしまう。

永遠に続くものなどないこの世界を、空っぽのように感じてしまう。





結婚する、しない。
一緒に暮らす、別々に暮らす。

結婚する、しない。
一緒に暮らす、別々に暮らす。

結婚する、しない。
一緒に暮らす、別々に暮らす。


別れる、別れない・・・。



いつのまにかそんな二択を、心の中で唱え始めている。

金銭面やその他もろもろの事情で結局答えは「現状維持」で決まってるのを知っているのに
足掻いてみたりする。


自分で選んでいるように思えていたことが、お膳立てされていたことのような気分になって
私をこんな生き方に導いた過去を恨んでしまう。
誰かのせいに、なにかのせいに、したくなる。


人生をしっかりひとりで生きていく力を持てないと
恋人すら、素直で自由な気持ちで選ぶことなどできない

のだなぁと、あらためて知る。
身に染みて、わかる瞬間がある。

私は今、打算ずくめの恋をしている自分を、みっともなく思う。
とてもとても、みっともないと思う。

母のようにはならないだろうなと思いはするけれど
似たようなことをしている自分に気がついてしまう。



お金とか、生活とか、住む場所とか、食べ物だとか
大切なことなのはわかるけど
そんなもののために誰かと一緒にいるなんて、恥ずかしいと思ってしまう。



私はもう、恋人を好きじゃないんだろうか。
別れたいと、本心では思っているんだろうか。
でも、きっと好きだと思っている。
好きだと、思っている、はず。

繰り返す禅問答。



世の女の子たちよ、こんな虚しい恋はしないでおくれ。
女の子たちには自分を幸せにできる女性になってもらいたい。

みんな、幸せに。
どうかみんなみんな、幸せに。

心から願う。







私は、どうか、ひとりでも生きていけますように。



でも、もっと素敵なのは、誰かと一緒に幸せになる方法を選べること。
いったい、いつそんなふうになれるのか、一生なれないままか、わからないけれど。

非常階段の二択は、まだまだしばらく続きそうだ。