ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

グーグル・アマゾン化する社会

2007-06-13 23:00:22 | 読んだ本
  2006年8月発行となっているから、少し古い本です。 私たちは、インターネットの出現により、web上ではみんな平等だと思っています。自らがみんなに知らせたい情報を、ほとんど費用の心配をせずに載せられる。それが大会社でなくても、著名人でなくても同じようにweb上に載るという意味では平等であるのがこの世界です。情報発信、発言という意味では平等であり、幸福である、はず。
  しかし、載せたということと、広く自分の声が行き渡るということはイコールではありません。 実際には検索エンジンの上位に登らなければ人口に膾炙しない、もっと言えば、上位に来ないものは情報ではないという辛らつな表現もできます。
  人々は検索やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、ブログなどにあるRSSという機能を使い、情報の海の中から自らがほしい情報だけを掬い取っています。とても便利なことですが、気の合う仲間同士しか触れることがなくなるという危惧も一方にあります。
  リアル社会では、職場、学校、地域でも気の合わない人と付き合う必要もありますが、web上では、その必要がありません。もし、自分とは考えの違うページに出くわしたら。反論を述べるより無視するだけです。反論しなくても直接的な損害はないわけですから。ブログのコメントには、基本的に同調する意見しか書き込まれなくなり、結果、自分の意見は正しいと思い込むことになります。web上でも声の大きな人(積極的に書き込む人)にはなびきやすいものです。誰かが「右」と大きな声で発言すると、同調する人は意見を言う(コメントを書く)けれど、「左なんじゃないの」と思っている人は無視をすることになる。そうすると、その結果だけを見た別の人は、「世の中の多くの人は『右』だと考えている」と受け止めることになります。
  web上は、自分の欲しい情報に的確に絞り込めるという便利さの裏に、意外さや偶然性を生みにくくいるという傾向があります。
  読後に、頭の中に残っているものを書き出してみました。私の誤解が含まれているかもしれませんが、ネットワーク上の社会というものについて、考えさせてくれる一冊です。

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