北京は、さすがに世界の新超大国・中国の首都だけあって大都会でした。その上、間近に控えるオリンピックに向けて、観光客が安全に快適に過ごせるようにさらに変化を続けているということです。電車駅の巨大さや、地下鉄や路線バスなど市内交通の便利さ、諸々のインフラ発達度合いには度肝を抜かれるばかりです。ただ、僕のいた時期はとても蒸し暑く、しかも大気汚染で空気が激しく汚れているので、過ごしやすい場所では無かったです。むしろ過ごしにくく辛かった・・・。スイスへの欧州サッカー観戦弾丸ツアーの疲れもあり、すっかり体調を崩し、咳が止まらなくなり、一週間くらい宿で寝込んでしまいました。EURO2008の決勝も寝てしまって見逃してしまいました。くっそう。
北京へ向かう夜行列車で販売されているお弁当
値段はちょっと高いのですが、美味しいので毎食これを食べています。
北京もやっぱりご飯が美味いです。とても辛くてとても美味しい麻婆豆腐
あと、北京ダックも食べました。あいにくカメラが壊れていて写真はありませんが。とても美味しかったけど、一人で食べると量が多すぎますね。
天安門広場にて。
右手前の男性はお腹を出して歩いています。これは中国男性特有の着こなしで、男性は若者からお年寄りまでお腹をぽよよんと出して町を闊歩しています。この写真の男性は小さい子供を連れたお父さんですが、可愛い彼女を連れたデート中の若者もこのようにお腹を出していることがあり、中国では完全にファッションとして認められた着こなしだと思われます。
大気汚染により黄色く霞む北京の空
北京オリンピック参加選手には、北京到着後、まず大気汚染と蒸し暑さとの戦いが待っているようです。
中国的な雰囲気に満ちている北京の安宿(長官飯店)
ショッピングエリア
中国では近代的なビルの屋根の上に中国的な屋根をつけたりしています。僕はこのような無理やり中国的な感じを出す努力をしている中国建築が結構好きです。
北京といえば故宮(紫禁城)。
中国名物どこでも撮影会
なんてことないただの地下通路で長々と時間をかけてポーズを取り写真を撮る中国人カップル。30mほどのこの地下通路だけで3組ものカップルがこのような撮影会に没頭していました。中国人は、良い人ばかりだし好きなのですが、たまにわからなくなることがあります。
下町
北京は、天安門広場などの町の中心部から路地へ入るとすぐにこのような超ローカルエリアに迷い込みます。どこにでも何かしら商店や屋台、食堂があり、中国商人のパワフルさを感じます。
万里の長城
想像以上に長くてうねうねしていました。
この日は猛暑で、長城は長いしアップダウンが激しくて疲れるし日陰が少ないし、とても疲れました。ちょっとでも日陰があるとこのようにへたりこんで休憩をしていました。
ところで、中国で出会う欧米人旅行者には日本にも中国にも行った事があるという人が多く、彼らと両国の違いや共通点などを話すのは面白かったです。観光客の目で見た中国と日本は、以下のような感じみたいです。
・両国とも先進国である。中国の先進ぶりには驚かされる。
・両国とも食事は素晴らしい。日本は寿司が最高。中国は美味しいが時に油っこすぎる。
・両国とも人は親切だ。ただ、日本人の方が礼儀正しい。
(中国人は駅の切符売り場などでちゃんと並ばない、どこでもタバコを吸う、声が必要以上にでかい、など)
・両国とも英語がほとんど通じない。ただ、中国人にはたまにペラペラの人がいるが、日本にはいない。
・中国の方がパワフルだし、物価も安く、見所も多く、長期間滞在しやすい。ただ、日本は全てがとても良く組織されていて旅行は楽である。
・日本の方が清潔である。特にトイレ。
など。概ね僕の意見と一致しています。
それでは、中国と日本の最も大きな文化的違いと言える中国のトイレについて触れたいと思います。
<注意!>お食事中の方、下品な話が好きではない方は、ここから先は読まないでください。
中国のトイレについては以前から噂は聞いていました。個室もドアもなく長い一本の溝が掘っているだけで、その一本の溝に全員がお尻を見せ合いながらまたがり用を足し、前の人の落し物が上流から流れてくるのを眺め、自分の落し物は後ろの人に見られると言う・・・。このことを考えただけで中国に行くのが嫌になりました。昨今はトイレ事情は急速に改善されつつあるとはいえ、僕は本当にびびっていたのです。そして、パキスタン・中国国境の入国審査場のトイレが、このようなトイレだったのです。
僕が何も知らずにこのトイレに入った時、同じバスに乗っていた中国人の青年がこちらを向いて力んでいるところでした。・・・・・・・・・・・。お、おえ~~~(吐き気)。
入国早々いきなり中国トイレの洗礼が来たようです。溝にならんでするのではなかったのがせめてもの救い(?)。せめて国境のトイレくらい個室のトイレにしといてほしいものです。国境を越えて来たパキスタン人もびっくりするだろうに。しかも、このトイレは男女別になってなかったような気がするぞ。中国の人は露出趣味でもあるのでしょうか。なんなんでしょうか。
そして、タシュクルガンからカシュガルへ向かう途中で見た中国入国後二つ目のトイレがこれ。
・・・・・・・。マシにはなってきています。壁による仕切りが出来ていますし。ただ、壁は低いし、トイレの入り口から入ってきた人にはどうしても丸見えです。この中途半端な高さの壁はいったい何のために・・・。ま、まあ見た目は多少マシにはなったのですが、匂いが酷い。トイレに入った瞬間、吐き気に襲われました。僕はどう見ても洗浄の設備が無いこのトイレの穴にどうしても近づくことが出来ず、近くの草むらで用を足しました。
カシュガルで泊まった宿のトイレはちゃんと個室になっていたし清潔だったし、何のストレスもなく用を足せたのですが、カシュガルの町の公衆トイレはこんな感じなのでした。
かなり個室には近づきました。しかし・・・。なぜ完全に個室にしないのだろうか。中国人は誰かに力んでいる姿を見られていないと、きちんと用を足せないのであろうか。いったいなんなんでしょうか。そしてこれが僕の”一本の溝を他人と共有するトイレ”初体験でした。前の人の落し物はばっちり僕の目の前を流れていきました。・・・・・・・。お、おえ~~~(吐き気)。
そしてチベット人の家のトイレ
屋根もなく、ドアもないです。ただ、穴が掘ってあるだけです。このころには、中国スタイルのトイレにもすっかり慣れてきて、中国人とお尻を並べて用を足すことにためらいもなくなってきていましたが、屋根が無いトイレというのは、これはいったい・・・。これはキャンプ場の公衆トイレなどではなく、普段から人が住んでいる民家のトイレなのに・・・。
中国人はトイレを使った後に流さない人が多いです。宿の共用トイレなどは個室であることが多いのですが、入ってみると流されていない、仕方なく隣の個室に行くと、ここも流されていない、その隣も流されていない、ということが良くあります。こういう場合のトイレ内の悪臭は耐え難いものがあります。仕方が無いので、3つの個室全てを吐き気をこらえながら流してまわって、最も汚れがマシな個室を選んで用を足すのです。これだけで朝から多大な精神力の消耗です。この後の朝食が全然おいしくありません。チベット自治州・興海の宿のトイレなんて、夜中にトイレに行くと、3人分のモノが便器に山盛りになっていたことすらありました。ちゃんと洗浄設備があるのにも関わらず。お、おえ~~~~(吐き気)。なんで流してから使わないの?どうして他人のモノの上に用を足せるの?理解できん。悪臭はトイレの周囲10m以上に及んでいました。僕はその日吐き気に悩まされ夜中の2時まで眠れませんでした。
そんな中国トイレ事情なのですが、その中でも最も酷かったのは、夜行バスで敦煌から西寧へ行った時の途中の町のバスステーションのトイレでした。あまりにも酷い状態だったので写真を撮る精神的余裕はありませんでした。そこは、中くらい規模のバスステーションでそこそこ大きいし待合室もあるのですが、トイレは屋内にはなくて屋外にありました。便器のある建物がありその周囲に壁があるという、どこにでもあるスタイルの公衆便所です。大きく「厠所」(中国語のトイレ)と書いてある壁の横の入り口を通ると、そこは地獄絵図でした。便器のある建物とその壁の間に30cmくらいの高さで大量のウ〇〇が積まれているのです。なので建物に入ることができません。というよりも建物の入り口から暗黒のオーラが出てきています。よく見ると入り口付近にもウ〇〇が落ちています。恐らく建物の中の便器がウ〇〇で溢れたので建物の中の便器の外にウ〇〇をし、さらに建物の中全体がウ〇〇で溢れたので、仕方なく建物の外の壁に囲まれている部分でウ〇〇をしたのでしょう。それにしても凄まじい悪臭です。よく見るとウ〇〇の上から何度も小便がかけられているので、汚い何かどろどろとしたものがそこら中に流れ出してきていました。もちろん僕の足元にまで・・・。・・・・・・・・・・・。お、おえ~~~~(吐き気)。
僕は卒倒しそうになるのをようやく堪えて、どうにか壁の内側で、汚い何かどろどろとしたものに最も侵されていないところを見つけ、悪臭に耐えながら用を足したのでした。精神力が限りなく0に近づいた瞬間でした。
以上のように、中国と日本のトイレ文化の違いは大きいです。この点に関してだけは中国人がよく理解できないです。