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世界一周の記録

2006年8月から2008年9月まで2年1ヶ月の世界一周放浪の旅をしていました。その旅の記録です。

ボリビア旅行はなんとも激しい環境の変化

2007年06月21日 00時00分15秒 | 南北アメリカ

日本にいる人にとっては、ボリビアという国はあまり馴染みが無いのではないのでしょうか。「どんな国?」と聞かれても、それほどイメージがわかないのではないかと思います。サッカーが好きな人にとっては、ボリビアは標高がとても高いのでホームの試合ではブラジルにすら勝てる、という"標高のやけに高い国”という情報があるくらいでしょうか。僕も世界一周を計画する前はその程度の知識でした。そして実際に来てみると、やっぱり”やけに標高の高い国”でした。ちょっと坂道を上がるだけで、すぐ息が切れて動悸が激しくなります。こんなところでサッカーなんか無理ですぜ。。。
しかしボリビアにも実は標高の低い地域もあり、そこはなんとブラジルのアマゾンのジャングルとつながっているのです。アマゾンはブラジルが有名ですが、ベネズエラやペルー、ボリビアともつながっていて、ボリビアが最も物価が安いので、アマゾン観光もボリビアが最も安く上がるのです。ということで、出発前は思いもよらなかったボリビア・アマゾンツアーに行ってきました。

ラパスからの道は断崖絶壁の道を走ります。

バス一台がちょうど走れるだけの道幅しかない(ガードレールも無い)ので、対向車とのすれ違いはスリル満点です。どちらかがバックして道幅の太いところまで下がったりするのですが、バックする方はさすがにちょっと怖いです。噂では年間200人くらいこの道で死んでいるとか。ほんまかいな。しかし、幸い(?)僕はエチオピアでこういう道は経験済みだったので、あまり怖くは無かったです。バスはエチオピアよりも数段グレードアップしていたことだし。

ルレナバケというアマゾンツアー拠点の町に早朝5時に到着。まだ真っ暗なのに早速ツアー会社の客引きがやってきました。アマゾンツアーには”ジャングルツアー”と”パンパツアー”の2種類があり、動物がたくさんみれるのは”パンパツアー”だというので、そっちに参加することに。値段は2泊3日で50$でした。60$が相場と聞いていたので、喜んで参加することにしました。

早朝から働くツアー会社の人とその家族

フレンドリーでいい人たちです

日本の夏のような蒸し暑さのルレナバケ


ツアーメンバーは、僕以外に、オランダ人カップル、オランダ人女子二人組、南ア人とイギリス人のカップル、ビーニャの汐見荘で出会った日本人I君(21歳、大学休学して世界一周中)の7人です。ツアーガイドはまたもスペイン語オンリーで、僕ら日本人二人以外は全員スペイン語が理解できて、その上英語がペラペラというウユニツアー同様の厳しい状況です。その上オランダ人が四人もいるのでオランダ語もバンバン飛び交います。厳しい。。。どうしても日本人I君と日本語で会話することが多くなってしまいます。英会話とスペイン語会話を本当になんとかしたいものです。

小さいボートで川を進んでいきます。


動物はたくさん見れました。たくさんの鳥、たくさんのワニ、たくさんの川イルカ、たくさんのカメ、たくさんのサルなど。お目当てのカピバラ(世界最大のげっ歯類)も何回か見れました。カピバラはオランダ人にも大人気で、「カピバラ~♪カッピカピカピ~♪」と彼ら自作の歌を歌ったりしていました。

大人気カピバラですが、木陰に恥ずかしそうに隠れていてうまく写真を撮れませんでした。残念です。

この後、もそもそっと子供カピバラ達と逃げていきました。


ガイドの持つバナナに集まってくるイエローモンキー



川でイルカと泳ぐこともできました。イルカは人懐っこくて手を伸ばせば触れるくらいの距離までガンガン近づいてきます。目の前で水しぶきをバシャンと上げたりして人を驚かせて遊んでいるかのようです。ピラニアやワニがたらふくいる川で泳ぐというのは、なんとも不思議な気持ちです。川の水は茶色で透明度は5cmくらいしかないので、中がどうなっているかは全くわかりません。泳いでいるとたまに体がちくっと痛みを感じます。その度に「ピラニアか!?」とびびります。川から上がって痛かったところを見てみると何も傷がついていないので、多分ピラニア以外の小魚が食いついてきたのでしょうね。僕は特に乳首を重点的にやられてかなり気持ち悪かったです。でも、イルカと泥の川で泳げたのは、このツアーで最も楽しかった瞬間です。

でかくて強そうなワニがほんのすぐ側に。


宿泊した小屋。夕暮れ時に到着して、蚊にさされまくりました。


湿原の中、ツアーメンバーみんなでアナコンダ探し。

メンバー同士間隔を広く取ってアナコンダを探しています。結局小さい赤ちゃんアナコンダしか見つけることはできませんでしたが、もし巨大なアナコンダに一人で遭遇したら、、、ちょっと危険なような気がするのですが。。頼りのガイドは50m以上遠くにいるし。

夜空の美しさも素晴らしかったです。ただでさえ満天の星空なのに、その上、上空には蛍が飛んでいて、無数の流れ星が飛んでいるかのようでした。

そんなこんなでツアーは無事終了してバスでラパスへ戻りました。しかし、このバスがラパスに到着したのは朝の5時で、日本の真冬のような冷え込みです。一瞬でお腹を壊しました。グリュリュリュリュ・・・

ラパスでは腹痛を抱えながらも再度日本食とマンガを堪能し、CDやDVDを大量に買い込み、充実した一日を過ごしました。ラパスのCDやDVDを売っている屋台はかなり数が多いのですが、帰りのバスで知り合った日本人Y君(珍しく姉弟で旅行中)にお勧めの屋台を教えてもらい、そこでウハウハ言いながら選びました。なにしろ品揃えが凄く良くて。懐かしのメタリカのDVDやCDを3枚など、合計14枚くらい買っちゃいました。(一枚150円ほど)

翌日チチカカ湖観光の街コパカバーナに行きました。ここはラパスよりも高度がさらに高く3800mくらいあるそうです。”太陽の島”というインカの伝説で最初の皇帝マンコカパックが生まれたとされる島に行ったのですが、ボートで風に当たった寒さと空気の薄さでへとへとになりました。

太陽の島


この夜体調を壊しました。夜寝るまでは全然平気で、ラパスで買ったDVDを見てたりしたのですが、電気を消して寝ようとすると、激しい下痢と吐き気と発熱が襲ってきて全く眠れませんでした。空気が薄くて息をするのもかなり苦しいです。発熱のため寝転がっているだけで体が痛くて同じ姿勢を長く続けることもできません。2時間に1回くらい寒さに震えながらトイレに行きました。広々としたツインの部屋で一人「ぐるしいぃ~、ぐるしいよぉ~」とうなり続けました。一人旅は、こういう時とても惨めですよね。思考がどんどんマイナスになっていくし。「クスコに行くことを楽しみにしてるかもしれんが、行っても何も良い事がないんじゃないか」とか。幸い薬を飲んで一日安静にしたら体調はマシになりました。一時は「アマゾンの蚊にマラリアをもらったかも」と不安になったけど、一安心です。ボリビアの環境の厳しさにやられちゃったんでしょうね。ボリビア恐るべしです。

現在はペルーのクスコです。4年ぶりに来ました。相変わらずとても美しい場所です。僕はこの町が大好きです。インティライミに向けて毎日がお祭り騒ぎです。ここでゆっくりして体調を回復させる予定です。