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世界一周の記録

2006年8月から2008年9月まで2年1ヶ月の世界一周放浪の旅をしていました。その旅の記録です。

2006/10/31-11/02 モンテネグロ⇒アルバニア⇒マケドニア バルカンの寒い移動

2006年11月05日 22時26分02秒 | ヨーロッパ

ドブロブニク後は、H君以外の4人でモンテネグロ、アルバニア、マケドニアという国々を経由してブルガリアのソフィアを目指し、そこで僕はみんなと別れてギリシャに行くという予定です。逆のルートをたどってドブロブニクに来ていたHくん曰く、「どこもいいところですよ」とのことだったのですが。。。

まず、モンテネグロのコトルで一泊。ここはフィヨルド地形で山と海に挟まれた町です。ドブロブニクを小さくした感じです。ただ、日が暮れるのが早く夜はかなり冷え込み、心も冷え込みました。観光旅行者にとって気候はやはり重要です。


↑山の砦に立っている旗でスーパーマリオごっこ。

次の日(2006/11/1)はマケドニアにある美しい湖の町オフリドを目指して大移動しました。
8:00 バスでコトル発
10:30 アルバニア国境近くの町ポトゴリッツァ着
12:00 国境行きのタクシー(運転が荒い。犬を轢きかける)
12:45 国境着。徒歩で国境を越える。
13:00 今度はアルバニア側の国境近くの町ショコダルへタクシー
14:00 バスでアルバニアの首都ティアラへ
17:45 ティアラ着
19:00 バスでオフリド近くの町、ストラグへ
23:00 ストラグ着、タクシーでオフリドへ
23:30 バス停近くで宿の客引きがいたので、その宿へ。
24:00 宿のおっちゃん(トモフスキー)と朝の4時まで飲んで騒ぐ

とにかく、大変な一日でした。僕一人では一日でこの移動は絶対に無理でした。他の日本人3人のおかげです。大感謝。この日の夜は楽しくトモフスキーと酒飲んで過ごしたのですが、まさか次の日あんなことになろうとは・・・
補足:通過しただけのアルバニアですが、町の中心部の道がでこぼこだったり、建築途中でストップしている建物がたくさんあったり、現地人は英語が全然通じなかったり、でもとても親切だったり、となかなか面白い町でした。

↑アルバニア首都ティアラ。新しくきれいなビルとこういう未整備の部分がごちゃまぜになっています。

↑酔っ払って踊るトモフスキー。この時は楽しかった・・・

次の日(2006/11/2)は、楽しみにしていたオフリド観光ですが、あいにくの雨です。しかも気温がめちゃくちゃ下がっていてとても寒いです。その上、昨日飲みすぎて胃が気持ち悪いです。観光する気にならなかったのでスーパーマーケットにだけ行こうと思ったら、宿のおやじトモフスキーが車で連れて行ってくれるということです。おんぼろ車に乗り込んだのですが、ぐるぐると町を走ってなかなかスーパーマーケットに行きません。観光ガイドをしているつもりみたいです。僕らは腹ペコだったので、近くのレストランで食事をすることになりました。トモフスキーは車を運転しなければならないのに、いきなり食前に強い酒を飲み始めています。この時点でかなり暗雲が立ち込めて来ました。食べたいメニューがなかったので、レストランを変えることにして車に乗ったのですが、案の定トモフスキーはまともに運転できる状態ではありません。あまりにも怖いので運転を止めさせると、ばかにされたと感じたのか突然怒り始めました。「お前らはKGBだ!」とか訳の分からないことを叫び、目はぐるんぐるんに回っています。全員凍りつきました。適当に「We like you」とかを連呼してなだめていると機嫌が戻ってきて、2件目のレストランへ。早く酔いが醒めることを祈りながら・・・まさに地獄の気分です。
トモフスキーがいないのを見計らってウェイターに酒を出さないで欲しいことを告げたのですが、酒が出てこないことにトモフスキーは再度激怒して、店員や他の客にからんだり、あげくには席で号泣しだしました。かわいそうになったので、必死になぐさめていると、いつのまにか機嫌は戻ってきました。人生で食べた中で最も不味いスパゲティーを腹の中に無理やり放り込んで、レストランを出て、宿へ戻りました。
オフリドにはもう一泊して天気が回復することを待つつもりだったのですが、完全に心が凍りついたのでさっさとソフィアに行くことを決め、食料を買いにスーパーに出かけようとしたところ、トモフスキーがそれに気付き、一緒に行こうと行って来ました。もう、彼とこれ以上一緒にいたくないので、やんわり断ると再々度激怒し始めて、「いますぐ金を払え」とか言って来ました。もう意味が分からないのと、こっちも疲れて気が立っているので怒って金を叩きつけました。ところが、彼はつり銭をもっていず、「釣よこさんかい」と詰め寄っていると、トモフスキーは完全にぶち切れて「お前らはアメリカと同じだ!日本人は、二度とここに来るな!お前ら全員ヒロシマだ!」などなど罵詈雑言をわめきちらし、「出て行け!」とこの極寒の雨の中外へ追い出されました。釣は足らなかったけど、こっちもこれ以上あの家にいたくなかったので、せいせいしました。
ソフィア行きの夜行バスをバス駅で待っていると雨が雪に変わっていました。本当に身も心も凍えるマケドニア滞在になってしまいました。極めつけとして、バスが途中でスコピエに止まったときに、洗面所で僕が歯を磨いている真横(1.5m横)でナイフ強盗騒ぎが起きました。必死に歯を磨いていたし、間に壁があったので詳細は分からなかったのですが、何人か血を流している人がいました。なんちゅう国や、マケドニア。もう二度と来ることは無いでしょう。


2006/10/28-30 ドブロヴニク 輝く空と海

2006年11月05日 19時55分10秒 | ヨーロッパ


青く輝く海と空、乾いた空気、心地よい風、魔女の宅急便のモデルとも言われる美しい街並。ドブロヴニクへやってきました。

↑透き通る美しい海

ここでは、ブダペストで同宿だった人達と偶然の再会があり、日本人5人とトルコ人1人でなんともいえない、くつろいだ楽しい日々を過ごせました。シェア飯したり、ワインを飲んで語らいだり、バックギャモンをしたり、ファミコンでマリオをしたり、、、特にHくん(7年間旅行者)に「海で泳げるよ」と言われ、「え?この季節に?」と思いながら行った海がびっくりするくらい透き通る海水で青や緑色に輝いていたのが特に印象に残っています。泳ぐとやっぱりガクガク震えるくらい寒かったけど、それでも海面にぷかぷか浮いていたり、水中にもぐったりしていると、あまりの気持ち良さに胸がいっぱいになりました。


↑凄く小さくて人も少ないビーチ

魔女の宅急便と言われる町は、僕が魔女の宅急便をほとんど覚えていないこともあり、なんともいえないのですが、細い路地の階段を登ったりしていると、なんか空想の世界に紛れ込んだかのような心地になったような気がしないでもないような。


最後の夜にみんなで見に行った静かなサンセットは少し感動的でした。
城壁も 僕らの顔も 赤く染め 今日も夕日は 静かに沈む