2008年8月6日のブログ記事一覧-ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―


晨15

 

本来量としてとらえられないものが、量として考えられて、そのために、そのものの価値がまるごとうばわれる。

 人間の生のすべては、経済システムに結びついています。私たちの思考、私たちの世界像、人間像のすべてが、経済システムと分かちがたい関連をもっています。つまり自然界での淘汰の理論を、経済生活での弱肉強食のあり方に通用させて、それを正当化している。

 しばしば現代では、力は自己破壊としてしかあらわれない。ほかの形の表現を知らないし、見つけられないからだ。

 人間から時間が疎外されていくのは、いちのが疎外されていくことであり、そう仕向けていくおそろしい力が世界にある。

 そう、弱まっています。そしてますます弱められる方向に向かっています。ありとあらゆる現代の諸要素が、そうさせる。人間が人間になろうとするほんとうの成長の力、それが現代社会によって罰を受けているようにみえます。 ― エンデ ―

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