「プルートで朝食を」 a girl like you

綺麗ですよねー　キリアン・マーフィー。
「バットマン・ビギンズ」でメガネをかけた不気味な悪役を
演じていて、それを見て岡けん太なんて呼んでいたのは私です。
ごめん。
　
「プルートで朝食を」　（Breakfast on Pluto　2005年　アイルランド・イギリス）

神父さま（リーアム・ニーソン）の家の玄関先に捨てられた
赤ん坊のパトリック（キリアン・マーフィー）は、
お化粧やオシャレが大好きな、美しい青年に成長した。
そんな彼は学校では問題児扱い、育ての親にも疎んじられ、
パトリックことキトゥンは大都会ロンドンに
ミッツィー・ゲイナー似だという実の母を捜しに行く・・・。

街中で爆発が起こり、身近な大事な人でさえ
命を落とすような日常。
そんな中でも、ユーモアや明るさ、
まっすぐで前向きな心を忘れないキトゥン。
重くくすんだ曇天のもと、キトゥンは艶やかな花のよう。
しかも、この花、ちょっとやそっとじゃ枯れたりしません。
踏まれても強いし　毒もある（笑）
でも、甘く優しい香りで　そばにいる人たちを包んでくれます。

他の皆と同じじゃない生き方って、
すごく勇気のいることだと思う。
それでも、男でも女でもなく私は私、と胸を張って
生きていける強さが愛しい。

身重の親友を抱きしめるキトゥンはお父さんのようでもあり
お母さんのようでもありました。
ラストシーンもとても素敵です。

キトゥンと出逢ったマジシャン（スティーブン・レイ）が
言ったことば（「”君みたいな”女が好きだと言ったんだよ」）が
とてもよかったなぁ。
「クライング・ゲーム」のスティーブン・レイが言うと
説得力がある・・・

70年代ファッションも音楽もぴったりとハマって、
頭で難しいこと考えるよりも、目と耳と心に
訴えてくる映画でした。（単に上手く言葉にできないだけ（笑））
♪sugar baby love～♪

私の好きな映画
「プリシラ」（これは正直、オネエ様方が怖いです）
「トーチソング・トリロジー」（主人公がちょっと歳くってます）
「ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ」（辛くて痛すぎます）
「僕のバラ色の人生」（主人公がちょっと若すぎます）
なんかに通じるものがあると思います。