貫禄ヘレン・ハント 「理想の女（ひと）」

映画の日なので、女性を中心に満員の映画館でした！

オスカー・ワイルド原作の　上流階級の男女の恋模様、結婚生活を描いた物語。

財産目当てに次々に男を弄ぶ、と悪評を立てられている
アーリン夫人（ヘレン・ハント）。今度の獲物は、若く美しい妻メグ
（スカーレット・ジョハンセン）とイタリアに滞在中のウィンダミア卿？
急速に接近し、密会の噂を立てられる２人だが、夫との幸せな日々を
疑わないメグも　ある日・・・

上品ぶってるのにゴシップ好きで、いざとなると冷たい上流会社会の人々の、
色恋沙汰の話か・・・と思いながらも、イタリアの美しい風景
（光と影が美しい！）と、ステキな衣装、
ヘレン・ハントvsスカーレット・ジョハンセンに見とれていましたが
後半ストーリーが急展開！よくできてます。
（全く思いもしなかった！”単純”って幸せ）

結婚とはなんぞや？女の生きる道とは？？
いろんな人が好き勝手なことを語ります。
愛は永遠？そんなものはない？お金こそすべて？？

人の噂に流されていては　大事なものを見失ってしまうのです。
ここぞというときには　立ち向かわなくては。
でも、”秘するが花”なこともあって、
ああ　大人の世界って難しい！私は　まだまだひよっこですな。
毅然と背筋を伸ばして　粋に微笑むアーリン夫人の潔さ！
酸いも甘いもかみ分けた大人の女、アーリン夫人役のヘレン・ハントが
素晴らしいです。
この映画って、アカデミー賞の対象になるんでしょうか？
だとしたら、主演女優賞ノミネートされてもおかしくないような名演。
今までは、地味でぱっとしない人だなーと思っていたけど、
この映画での彼女は　まさにアーリン夫人！
世のご婦人達同様、私も彼女の奔放な言動に眉をひそめてしまいましたもの。

対する　スカーレット・ジョハンセン！
私のご贔屓の彼女は今回も魅せてくれました。
ぴちぴちのみずみずしい若さ、イノセンス・・・。
（もー　あの白くてむっちりしたお肌、触ってみたいくらい！←オッサン）
ベッドに腰かけ、夫からのプレゼントを開けるシーンの、
”足ぶらぶら”にやられました。可愛い。
（これで、スカーレット嬢の素顔は、したたかな現代っ子で
オジサマキラーというのがまた　イイのよ。）

しかし、今回ばかりは　女っぷりでヘレン・ハントには及びませんでしたね。
原題の「(She is) a good woman」というのを　メグが言うところが
良いじゃないですか。
トム・ウィルキンソンも、素晴らしいオジサマっぷりでしたね。
惚れるわ！（ちょうど、「エターナル・サンシャイン」再見した後だったし）

「理想の女」というタイトルは、同じくオスカー・ワイルド原作の映画化
「理想の結婚」(An Ideal Husband)を連想させてるのかもしれませんが、
イマイチな邦題だなぁ。
（「理想の結婚」、未見の方は是非！ルパート・エヴェレット、
ケイト・ブランシェット、ミニー・ドライヴァー、ジュリアン・ムーア、
ジェレミー・ノーザムなど豪華キャスト！）　

ともあれ、大満足な映画でした。