ふはりと宙へ浮きさうな寒卵 2021-01-07 10:30:30 | 日記 寒たまご盛り上がる黄身こほす罪 朝の子やくちに乾きし寒たまご 寒卵「チュー」と吸ひたる母を見し 数学者ひらめきて割る寒卵 寒卵ねんぶつ唱ふ飯の湯気 寒たまご割って始まる老いの恋
独楽の静かに回りたる大地かな 2021-01-06 10:00:03 | 日記 独楽の芯かへてくれたる鍛冶屋かな 貫禄の欠け独楽見するガキ大将 独楽を綱渡りさす子の得意顔 へろへろと酔ったる父とへそ独楽と 子どもの頃の正月の遊びと言えば、男の子は外で独楽回しや凧あげが定番でしたね。お年玉で、駄菓子屋で売られていた独楽や奴凧を買いに行ったものです。走ってワクワクと。冷たい風も頬に嬉しくて、足が胸が急いでしまうのです。 でも、買って来た新しい独楽の芯はすぐ抜けやすく、また、先が尖り目で細くて頼りないのです。それで、抜いて太いものに入れ替えるのです。 学校の近くに鍛冶屋がありました。そこへ持って行くと、おじさんが替えてくれたのです。 今はもうそこは面影もありません。何かの工場が建っていました。 昭和三十年代の思い出です。 家の中では、火鉢でお餅を焼いたり、福笑いにみんな笑い転げたり、庭に出て、羽子板で羽根つきをしたりして遊んでいました。すごろくもしていましたね。雑誌の付録に必ずと言っていいほど付いていました。