近代短歌データベースを検索するだけのブログ 

近代短歌DBは近代短歌15万首の全文検索と簡易分析を提供するサイト。運営は村田祐菜先生。私はそれを検索するだけの人。

検索ワード「後の月」

2022-10-08 18:04:02 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 8件
 

衰へてなほ有る萱の[※結果の一部のみ表示] : 土屋文明 『続青南集』, 1964, 1967

秋もはや今宵を踊りをさめなる後の月夜の更けにけるかも : 島木赤彦 『切火』, 1914, 1915

雨後の月ほどよくぬれし屋根瓦ところどころに輝くもよし : 石川啄木 『明治四十一年作歌ノート』, 1908, [1908]

雨後の月/ほどよく濡れし屋根瓦の/そのところどころ光るかなしさ : 石川啄木 『一握の砂』, 1908-1910, 1910

雨後の月ほどよく濡れし屋根瓦そのところどころ輝くもよし : 石川啄木 『春潮 明治四十一年十月号(第一巻第七号)』, 1908, [1908]

雨後の月ほどよく濡れし屋根瓦そのところどころ輝くもよし : 石川啄木 『明治四十一年歌稿ノート暇ナ時』, 1908, [1908]

雨後の月ほどよくぬれし屋根瓦ところところに輝やくもよし : 石川啄木 『明治四十一年作歌ノート』, 1908, [1908]

雨後の月ほどよくぬれし屋根瓦ところどころに輝やくもよし : 石川啄木 『明治四十一年作歌ノート』, 1908, [1908]


十三夜につづき後の月も検索。ヒット8件ながら、本当の後の月は島木のみで土屋は内容が表示されない。
6件は石川の同じ作。雨後の月で、後の月ではない。よくみると少しずつ助詞を削ったり、復活させた跡があり、マメな推敲がされている。一握の砂で吹っ切れた印象。




検索ワード「十三夜」

2022-10-08 17:48:21 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 3件

十三夜近き夜ごろのしづけさに鳥くだる見ゆ山の峡より : 釈迢空 『短歌拾遺』, 0000, [0000]

われおいてしばしだにこそ目守りけれ強羅の山の十三夜の月 : 斎藤茂吉 『つきかげ』, 1950, 1954

十三夜の月木の間より見えそめてわれの心はあやしくもあるか : 斎藤茂吉 『つきかげ』, 1950, 1954


あら、近代歌人にとって、十三夜はそんなに思い入れがないのかしら?齋藤も釈もあまりこだわらずやったというかんじ。

十三夜の和歌 | 立待の月と野山の錦

十三夜の和歌 | 立待の月と野山の錦

今年は10月9日が十三夜(後の月見)です。 日本では平安の頃から、旧八月十五夜と旧九月十三夜の月を両方とも見るのが風流だといわれていたようです。 そこで、勅撰集(八代...

立待の月と野山の錦



検索ワード「鶏頭」

2022-10-08 09:51:52 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 85件

またぞろふさぎの虫奴がつのるなり黄なる鶏頭赤き鶏頭 : 北原白秋 『桐の花』, 0000, 1913

わびしき泥豚の鼾しんしんと朱の鶏頭を根から揺るも : 北原白秋 『大正2年12月1日「白樺」4巻12号』, 1913, [1913]

ひいやりと剃刀ひとつ落ちてあり鶏頭の花黄なる初秋 : 北原白秋 『花樫(桐の花より)』, 0000, 1928

鶏頭はつぶさに黒き種子ながら鶏冠の紅よ燃えつきずけり : 北原白秋 『白南風』, 1926-1933, 1934

新らしき犬の負傷にひえびえと秋まづなげき鶏頭のさく : 北原白秋 『明治43年11月1日「スバル」2巻10号』, 1910, [1910]

鶏頭を起し照準をさだめたるその時我に神なし神なし : 石川啄木 『スバル 明治四十二年五月号(第一巻第五号)』, 1909, [1909]

まづしさに子を堕胎したる夫婦あり真昼隣に鶏頭のさく : 北原白秋 『大正元年11月1日「朱欒」2巻11号』, 1912, [1912]

この朝のわれのひとみの靜けさにうつりて赤き鷄頭の花 : 若山牧水 『歌集未收録歌』, 1918, [1918]

丈ひくく鶏頭の花咲きそめて一本ならぬ親しさもあり : 斎藤茂吉 『曉紅』, 1936, 1940

神無月濃きくれなゐの紐垂るる鷄頭の花しらぎくの花 : 与謝野晶子 『常夏』, 0000, 1908

素枯れたる紫苑のそばに鷄頭はいよいよ赤しつゆ霜ふれど : 中村憲吉 『軽雷集以後』, 1933, 1934

たちのぼる秋かげろふの日の中にうすうす澄める鶏頭の紅 : 太田水穂 『冬菜』, 1926, 1927

三月まへ穂麦のびたる畑なりきいまかなしげに鶏頭のさく : 北原白秋 『明治43年11月1日「スバル」2巻10号』, 1910, [1910]

伸び足りて眞赤に咲ける鷄頭にこのごろ吹くは西づける風 : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921

白菊と黄菊の花も鶏頭の紅のふりたる花も売りけり : 斎藤茂吉 『遍歴』, 1923, 1948

砌よりこほろぎ鳴けり夕雨にやややや濡れし鷄頭のはな : 中村憲吉 『しがらみ』, 1917, 1924

かうかうと月夜あらしの吹くままにかたむきゆるる鷄頭の花 : 古泉千樫 『靑牛集』, 1918, 1933

わが庭にならびて低き鶏頭はひと夜あらあらしき雨に流れぬ : 斎藤茂吉 『曉紅』, 1935, 1940

鷄頭の立ち枯れすがた枝枝の指の血ばかりなほあかきかな : 与謝野晶子 『落葉に坐す』, 0000, 1933-1934

鶏頭の葉の冷え青き雨あとをしみじみと集りて凝る心あり : 北原白秋 『風隠集』, 1924, 1944

秋の日の光りのなかにともる灯の蠟よりうすし鶏頭の冷 : 太田水穂 『冬菜』, 1925, 1927

くれなゐの色深みつつ鷄頭の花はかすかに實を孕みたり : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921

いやはての鷄頭の葉も散りはてて我が家の花壇あはれに淸し : 窪田空穂 『濁れる川』, 1912, 1915

鶏頭の血のしたたれる廐にも秋のあはれの見ゆる汽車みち : 北原白秋 『桐の花』, 0000, 1913

はなやかに咲けどもなにかさびしきは鷄頭の花の性にかあるらむ : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921

葉鶏頭 ほのに葉末の赤み居る夕はかなし 旅をやめなむ : 釈迢空 『短歌拾遺』, 1913, [1913]

葉鷄頭は種にとるべくさびたれど猶しうつくし秋かたまけて : 長塚節 『[長塚節全集]』, 1905, [1905]

葉鶏頭よおまへにだけいふ歌人協会の副会長はおゆるしくだされ : 北原白秋 『昭和11年11月1日「短歌研究」5巻11号』, 1936, [1936]

うらなごむ今日の日向や種子とると刈りて干したり了へし葉鶏頭 : 北原白秋 『風隠集』, 1923, 1944







検索ワード「うす寒」

2022-10-08 09:31:47 | 検索するだけの人
ヒットした短歌: 6件
 
畑中のひろ街道を行く人のかげうす寒く嶋なきわたる : 釈迢空 『短歌拾遺』, 1903, [1903]

うす寒き雨の曇リに木蓮は狼籍として散りて光れり : 新井洸 『微明』, 0000, 1916

溫泉あがりの肌うす寒き山の宿二人竝びて望の月みる : 若山牧水 『歌集未收録歌』, 1902, [1902]

うす寒きけふこのごろやひとり居るさびしき時に君をおもふも : 斎藤茂吉 『白桃』, 1934, 1942

朝床に目覺めにけるがうす寒さこころよくしてまた目をつむる : 窪田空穂 『卓上の灯』, 1948, 1955

庭の木を日かげ限らふ うす寒に爐の邊こほしみ 夜の構へすも : 伊藤左千夫 『[左千夫全集]』, 1906, [1906]

昨日今日冷えていて、ちょうど窪田さんのような気持ち。