ヒットした短歌: 85件
またぞろふさぎの虫奴がつのるなり黄なる鶏頭赤き鶏頭 : 北原白秋 『桐の花』, 0000, 1913
わびしき泥豚の鼾しんしんと朱の鶏頭を根から揺るも : 北原白秋 『大正2年12月1日「白樺」4巻12号』, 1913, [1913]
ひいやりと剃刀ひとつ落ちてあり鶏頭の花黄なる初秋 : 北原白秋 『花樫(桐の花より)』, 0000, 1928
鶏頭はつぶさに黒き種子ながら鶏冠の紅よ燃えつきずけり : 北原白秋 『白南風』, 1926-1933, 1934
新らしき犬の負傷にひえびえと秋まづなげき鶏頭のさく : 北原白秋 『明治43年11月1日「スバル」2巻10号』, 1910, [1910]
鶏頭を起し照準をさだめたるその時我に神なし神なし : 石川啄木 『スバル 明治四十二年五月号(第一巻第五号)』, 1909, [1909]
まづしさに子を堕胎したる夫婦あり真昼隣に鶏頭のさく : 北原白秋 『大正元年11月1日「朱欒」2巻11号』, 1912, [1912]
この朝のわれのひとみの靜けさにうつりて赤き鷄頭の花 : 若山牧水 『歌集未收録歌』, 1918, [1918]
丈ひくく鶏頭の花咲きそめて一本ならぬ親しさもあり : 斎藤茂吉 『曉紅』, 1936, 1940
神無月濃きくれなゐの紐垂るる鷄頭の花しらぎくの花 : 与謝野晶子 『常夏』, 0000, 1908
素枯れたる紫苑のそばに鷄頭はいよいよ赤しつゆ霜ふれど : 中村憲吉 『軽雷集以後』, 1933, 1934
たちのぼる秋かげろふの日の中にうすうす澄める鶏頭の紅 : 太田水穂 『冬菜』, 1926, 1927
三月まへ穂麦のびたる畑なりきいまかなしげに鶏頭のさく : 北原白秋 『明治43年11月1日「スバル」2巻10号』, 1910, [1910]
伸び足りて眞赤に咲ける鷄頭にこのごろ吹くは西づける風 : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921
白菊と黄菊の花も鶏頭の紅のふりたる花も売りけり : 斎藤茂吉 『遍歴』, 1923, 1948
砌よりこほろぎ鳴けり夕雨にやややや濡れし鷄頭のはな : 中村憲吉 『しがらみ』, 1917, 1924
かうかうと月夜あらしの吹くままにかたむきゆるる鷄頭の花 : 古泉千樫 『靑牛集』, 1918, 1933
わが庭にならびて低き鶏頭はひと夜あらあらしき雨に流れぬ : 斎藤茂吉 『曉紅』, 1935, 1940
鷄頭の立ち枯れすがた枝枝の指の血ばかりなほあかきかな : 与謝野晶子 『落葉に坐す』, 0000, 1933-1934
鶏頭の葉の冷え青き雨あとをしみじみと集りて凝る心あり : 北原白秋 『風隠集』, 1924, 1944
秋の日の光りのなかにともる灯の蠟よりうすし鶏頭の冷 : 太田水穂 『冬菜』, 1925, 1927
くれなゐの色深みつつ鷄頭の花はかすかに實を孕みたり : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921
いやはての鷄頭の葉も散りはてて我が家の花壇あはれに淸し : 窪田空穂 『濁れる川』, 1912, 1915
鶏頭の血のしたたれる廐にも秋のあはれの見ゆる汽車みち : 北原白秋 『桐の花』, 0000, 1913
はなやかに咲けどもなにかさびしきは鷄頭の花の性にかあるらむ : 若山牧水 『くろ土』, 1918, 1921
葉鶏頭 ほのに葉末の赤み居る夕はかなし 旅をやめなむ : 釈迢空 『短歌拾遺』, 1913, [1913]
葉鷄頭は種にとるべくさびたれど猶しうつくし秋かたまけて : 長塚節 『[長塚節全集]』, 1905, [1905]
葉鶏頭よおまへにだけいふ歌人協会の副会長はおゆるしくだされ : 北原白秋 『昭和11年11月1日「短歌研究」5巻11号』, 1936, [1936]
うらなごむ今日の日向や種子とると刈りて干したり了へし葉鶏頭 : 北原白秋 『風隠集』, 1923, 1944
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます